【札幌】天皇杯12年ぶり8強ならず 2度追いつく粘りでリーグ戦に弾み

スポーツ報知
前半11分、1―1に追い付くゴールを決めるMF早坂(左)

◆天皇杯全日本サッカー選手権4回戦 磐田4-2札幌(26日・ヤマハスタジアム)

 12年ぶりの8強入りはならなかった。J1北海道コンサドーレ札幌は、磐田に2―4で敗れた。前半9分に先制されるも、同11分にMF早坂良太(33)のゴールで追い付いた。1点勝ち越された後半24分にもMF兵藤慎剛(33)が同点としたが、その後2失点し、力尽きた。4強入りした2006年以来の上位進出はならなかったが、この日見せた粘りは、完封負けが2試合続くリーグ戦での巻き返しにつなげる。

 札幌の12年ぶり8強は、雨の降りしきる敵地で断たれた。2度追い付く粘りは見せたが、4点を奪われて敗戦。2―2とするゴールを決めた兵藤は「あっさり点を取られることが続いている。粘り強く全員で守備することが緩くなっている部分がある。もっともっと練習からやっていかないと」と修正の必要性を説いた。

 リーグ戦2試合連続完封負けで迎えた戦い。停滞感を振り払うためにも欲しかった白星は、手にできなかった。ただ、光明もあった。1日の神戸戦で左尺骨を骨折したMF駒井善成(26)が、後半18分から出場。「怖さは少しあったが、動いて大丈夫という感触は得られた」と新たな一歩を踏み出した。兵藤の得点をアシストした、27日に39歳となるMF小野伸二は「2試合0(点)で来た中で、2点取れたのは明るい材料」と口にした。課題は出たが、プラス要素もある黒星となった。

 公式戦3連敗となったが、29日には鳥栖戦が控える。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(60)は「今季はリーグ戦に絞られた。残りをしっかり戦うしかない」と、残り8試合となった戦いでの、7位からの再浮上へ、気持ちを切り替えた。目標のACL出場権を、天皇杯Vでつかむことはできなかったが、勝ち点差2の3位・F東京を捉えるべく、この敗戦は無駄にはしない。

(砂田 秀人)

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