【札幌】ジェイ、先制弾も逆転負け…3位浮上のチャンス逃す

スポーツ報知
前半、体を張った守備を見せる札幌のMF荒野

◆明治安田生命J1リーグ第29節 横浜M2―1札幌(5日・日産スタジアム)

 北海道コンサドーレ札幌が、逆転負けで3位浮上のチャンスを逸した。アウェー・横浜M戦は、前半21分にFWジェイ(36)の9試合ぶりとなるゴールで先制も、同24、42分と失点し、1―2で敗れた。出場停止が3人という状況に、通常の3―6―1から4―4―2にシステム変更も試みて臨んだが、2連勝はならなかった。勝てばACL出場圏内に突入できたが、次節以降に持ち越しとなった。

 先手は奪った。見せ場も作った。ただ、札幌が勝ち点を手にすることはできなかった。ジェイの9試合ぶりとなる一発も実らず、1―2で敗戦。3位浮上を逃す黒星に、ジェイは「久々に得点はしたが、一番大事なのは勝ち点3を取ることだから。それができなかったのが残念」と表情は浮かないままだった。

 FW都倉、MF宮沢、DF福森と主力を出場停止で欠く状況に、ペトロヴィッチ監督は大胆な策を講じた。通常の3―6―1から、試合2日前の3日から試した4―4―2にシステムを変更。「相手は3トップ気味に来て、横幅を使って攻撃してくる。5人で守るには人数が多すぎるので4枚にした」。指揮官が緻密に分析して臨んだ策で、序盤はいい流れをつかんだが、勝ちを得るには至らなかった。

 不運もあった。前半41分、三好が放ったミドルはゴールに吸い込まれるも、ジェイがオフサイドを取られた。プレーに関与していないように見えたが、鳴った笛に、ジェイは「言いたくはないが…」と言葉を濁し、ペトロヴィッチ監督も「残念」と漏らした。

 勝てば暫定ながら3位に浮上した戦いだったが、チャンスは次節以降に持ち越しとなった。ただ、他クラブが今節の試合を終えても、札幌は1試合消化が少ない状況と、自分たちの力で目標を達成できる立場にいる。ペトロヴィッチ監督は「この位の順位で残り試合を戦っていって、できる限り上位を目指したい」と前を向いた。残り試合は、まだ6もある。(砂田 秀人)

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