【甲府】ジュニオールバホス、10号で4か月半ぶり3連勝「ゴールにつながって良かった」

スポーツ報知
サポーターの声援に手を振って応えるジュニオールバホス(カメラ・三須 慶太)

◆明治安田生命J2リーグ第36節 東京V0―1甲府(6日・味スタ)

 ヴァンフォーレ甲府が約4か月半ぶりとなるリーグ3連勝だ。敵地で東京Vと対戦し、1―0の完封で勝利を飾った。チーム得点王のFWジュニオールバホス(25)が後半27分に先制弾。ブラジル人助っ人の今季リーグ戦10点目という節目の一発でリードを奪うと、守備面でも奮闘して逃げ切った。3連勝は5月の第13~16節で4連勝して以来。息を吹き返してきた甲府が、J1昇格の夢を再びつないだ。

 秋空に響き渡るサポーターの勝利の凱歌(がいか)を、ジュニオールバホスは心地よさそうに聞いた。自らの先制弾が決勝点となり、チームは約4か月半ぶりの3連勝。得点直後にサポーターの元へ駆け寄った背番号29は、その理由を「甲府から多くの方々が来てくれたことがありがたかった。みんなと喜びたかったのと、感謝の気持ち」と話し、頭を下げた。

 値千金のゴールが生まれたのは後半27分だった。中央にいたFW金園英学(30)とのワンツーでペナルティーエリア内に侵入。ボールを少し浮かせて相手DFをかわすと、次の瞬間右足を振り抜いてゴールに流し込んだ。これで今季のリーグ戦10点目という節目の一発。2試合連続弾は4月28日の第11節~5月12日の第14節で4戦連続ゴールを決めて以来、21試合ぶりだ。

 産みの苦しみを味わった。前半にはGKと1対1になったが左に外した。後半にも右からの折り返しをペナルティーエリア内からフリーでシュートを放ったが、今度は右に外した。放ったシュートは合計6本。「ワンチャンスで決めきらないといけない」と反省の弁もあったが、2度の決定機を外しながら“3度目の正直”で結果を残したことにジュニオールバホスは「次は絶対に決めるという意識だった。ゴールにつながって良かった」とホッとした表情を見せた。

 今季は得点源になりながらも、左太もも裏の負傷で2度の戦線離脱を余儀なくされた。その間、苦しい試合が続くチームを見て「自分がいたらもっとチャンスが作れたかもしれない」と悔しさを味わった。それでも腐らず、けがの再発を防止するためのトレーニングをこなし徐々に調子を上げ、この日、勝利への立役者となった。

 J1復帰へは厳しい状況に変わりないが「J1への道が少しずつ見えるようになってきた。もっとゴールを決めたい」と誓った。その足で、昇格につながる上昇気流を作る。(三須 慶太)

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