【神戸】イニエスタが力説「これからも日本のサッカーは必ず伸びていく」

スポーツ報知
合同インタビューで笑顔を見せる神戸のイニエスタ(カメラ・筒井 琴美)

 神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(34)が17日、神戸市内のクラブハウスで合同インタビューに応じた。国内外29社約80人の報道陣を前に「これからも日本のサッカーは伸びていく」と今後の活躍にお墨付き。日本代表のほか、神戸でのプレーや若手育成についても語った。

 練習を終えたイニエスタは、やや緊張した表情で現れた。その表情は、日本代表に質問が及ぶと、真剣味を帯びた。16日のウルグアイ戦に4―3で勝利。バルサではもちろん、元スペイン代表でW杯優勝も経験した「至宝」の目に、森保ジャパンはどう映ったのか。

 「前から日本の選手は見ていて楽しい選手が多いし、よく走って俊敏な選手がそろっていると思っていた。ロシアW杯はベルギーに最後のところで負けてしまったけれど、ポテンシャルは世界にもう証明できていると思う。これからも日本のサッカーは必ず伸びていく、その道中にあると感じています」

 世代交代や新旧融合が進み、今後の活躍に太鼓判を押した日本代表とは裏腹に、所属する神戸は現在リーグ戦6戦未勝利。輝かしいキャリアでこれほど負け続けたことはないだろう。

 「このクラブに来ると決断した時、楽な挑戦になるとは思っていなかった。個人としては負けることは好きではないけど。サッカーにおいても人生においても、ずっと楽なことは絶対ない。浮き沈みはあるので、いかに打開するかが大事。シーズンが終わる時には、できるだけ順位表の高い位置で終えられることを目指してやっていきたい」

 神戸には19歳の郷家友太、20歳の藤谷壮ら若い選手もいる。日本代表に名前を連ねるような選手として育っていくのか。

 「彼ら若い選手には才能も伸びしろもある。大事なのは成長できるよう、経験のある選手がサポートすること。彼らはクラブの現在であり将来でもある。代表は国の中で選ばれた人だけが行ける場所。クラブから代表に行く選手が出てくれば、レベルの高い選手がいる証明にもなる。でも最終的に決断するのは日本代表監督。僕としては一緒にプレーしている仲間がベストな選手だと思っています」

 予定されていたインタビューは20分。多くの記者が質問をしたいと手を挙げていた。時間が迫り広報が「最後の1問でいいですか?」と呼びかけると、イニエスタは「あと2~3問ぐらい、いいですよ」。結局予定を約5分オーバーし、残り3問の質問に応じる“神対応”を見せた。

 ◆アンドレス・イニエスタ 1984年5月11日、スペイン・アルバセテ生まれ。34歳。12歳でバルセロナの下部組織へ入団。2002年10月にトップ昇格。リーグ9回、国王杯6回、同国スーパー杯7回、欧州CL4回、クラブW杯3回優勝。10年南アW杯で母国を初優勝に導いた。171センチ、68キロ。家族は妻と子供3人。

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