【山形】ロスタイム8分しのぎ4強入り リーグ首位の川崎撃破

スポーツ報知
ベスト4進出を決め、笑顔でタッチを交わす山形イレブン(カメラ・竜田 卓)

◆天皇杯全日本サッカー選手権準々決勝 川崎2―3山形(24日・NDソフトスタジアム山形)

 準々決勝3試合が行われ、J2の山形がJ1で首位に立つ川崎を3―2で破る波乱を起こし、4大会ぶりの準決勝進出を果たした。浦和は鳥栖とのJ1勢対決に2―0で快勝し、3大会ぶり8度目のベスト4。仙台は1―1からのPK戦の末に磐田を破り、09年度大会以来9年ぶりの4強入りを決めた。もう1試合の鹿島―甲府は11月21日に開催され、準決勝は12月16日に行われる。

 長すぎる8分のロスタイムをしのぎきった。10人の川崎の猛攻をしのぎ、5000人を超えるスタンドからは歓喜の声があがった。

 ロスタイム突入時に8分の表示があり、「びっくりして指示を送るどころか、(動きが)止まっていた」と木山隆之監督(46)。3―2。一時は3点あったリードは1点差に縮まったが、なんとかしのぎ切り、山形が準優勝した14年以来4年ぶり2度目の4強進出。J1首位を破るジャイアントキリングとなった。

 J1首位を走る強豪相手に見いだした活路は、セットプレーとカウンターだ。前半2分にセットプレーのこぼれ球からFW小林が決めると、同36分にはFKから元日本代表DF坂井が頭で追加点。後半4分にはMF汰木(ゆるき)の突破からFW阪野が決めて、3点を奪取した。「チャンスがあればしっかり決めたいと思っていた」と阪野。2失点したが、柏、F東京に続き、J1勢3連破。汰木は「大きな1勝だと思う。相手がJ1首位ということで自信になる」と笑顔を見せた。

 5バックの一番右で奮闘した主将のMF山田は「4年前に決勝で悔しい思いをしている。借りを返せるように」と意気込む。指揮官も「歴史を塗り替えていきたいって思いはある」。イタリア語で「山の神」を表すチームは初の頂を目指す。

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