【甲府】勝ったけど試合前にJ1復帰消滅

スポーツ報知
後半38分、頭で決勝ゴールをたたき込んだ森(奥)

◆明治安田生命J2リーグ第39節 甲府1―0讃岐(28日・中銀スタ)

 ヴァンフォーレ甲府は、J1復帰の可能性が消滅した。ホームで讃岐と対戦し、途中出場のFW森晃太(21)がリーグ戦初ゴールを決め1―0の勝利。勝ち点を56に伸ばしたが、J1昇格プレーオフ(PO)出場圏内の6位・福岡との勝ち点差が「10」となり、残り3試合での逆転は不可能となった。

 勝利を告げるホイッスルが、日が暮れた空にむなしく響いた。午後4時の試合開始前に、福岡が金沢と引き分け、横浜Cが徳島に勝利。6位・福岡の勝ち点が66となり、J1昇格の道は断たれていた。シーズン途中の4月末に就任した上野展裕監督(53)は「たくさんの皆さんに応援して頂いた中で、こういう結果になり申し訳ない」と謝罪の言葉を述べた。

 6年ぶりのJ2での戦いは、3試合を残したまま、J1復帰への扉が閉ざされた。チームの精神的支柱であるDF山本英臣主将(38)は「この結果を招いたのは僕ら選手たち。安定した力を発揮できなかった」と唇をかんだ。佐久間悟・代表取締役GM(55)は「現場だけのせいではない。強化として責任を感じている」と表情を曇らせた。

 今季の最大目標、1年でのJ1復帰はかなわなかった。だがリーグ戦だけでなく、11月21日には天皇杯準々決勝・鹿島戦(中銀スタ)も残っている。決勝弾を決めた森は「残りの試合も結果を出せるように」。上野監督も「契約社会だから(来季のことは)まだ分からないが、来年の甲府につながる試合をしたい」と語った。残る戦いを、サポーターに希望を与えるものにするため、最後まで力を尽くす。(三須 慶太)

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