【札幌】GK具、PK止めた「残り3試合につながる」ACL圏3位再浮上! 

スポーツ報知
「ACL」と書かれたフラッグを掲げる札幌サポーター(カメラ・清藤 駿太)

◆明治安田生命J1リーグ第31節 札幌1―0仙台(4日・札幌ドーム)

 北海道コンサドーレ札幌が、20試合ぶりの完封勝ちで2連勝。ACL出場圏内の3位に再浮上した。ホーム・仙台戦は後半29分、MF三好康児(21)の得点で先制。その4分後に与えた相手PKをGK具聖潤(24)が右へ跳んで止め、5月5日G大阪戦の2―0以来となる無失点での勝利をつかみ取った。3試合を残し、J1での過去最高位11位を上回ることが確定。守備の安定も示した白星で、さらなる躍進へ勢いを加速させていく。

 気持ちを奮い立たせた。後半33分、仙台に与えたPKの場面。ハモンロペスと対じした具は、自らにこう言い聞かせた。「これを止められなかったらACLには出られないぞ」。左利きの構えを見て、自身の右に蹴って来ると読んだ。蹴る瞬間、左に動くと見せかけ、右へ。右手で止めると、そのままボールを抱え込んだ。20試合ぶり無失点勝利に導く好守に「気持ち良かった」と破顔した。

 完封勝ちは5月5日G大阪戦以来も、0―0の引き分けはその後2度ある。ただ、無失点とはいえ、具は結果に納得いかなかった。「仮に自分が99点取られても、100点取って勝てばそれが一番」。常に勝利を最も欲する男は、この日も「まずチームを勝たせないと」と強調しながらも、完封を手放しで喜んだ。「この無失点は残り3試合につながると思うから」。得た手応えがその根底にあった。

 ACL出場圏内の3位にはいるが、得失点差はマイナス1と、ゴールを割られる試合が続いてきた。「チームの調子が悪い時は奪われてすぐの切り替えができていなかったが、今日はできていた。調子が上がっていると感じた」と具。自身だけでなく札幌にとっても初のACL出場を自力でつかめる状況にはあるが、それも残り全戦に勝つことが条件になる。終盤で得た手応えは、残り3試合の白星へとつなげていく。

 札幌のJ1での過去最高位は01年と昨季の11位。仙台戦勝利で10位以上が確定したが、そこが目標ではない。「ACLという舞台に立ってみたいから」と具は思いを巡らせた。真の目標達成へ、次戦以降もゴールは割らせない。(砂田 秀人)

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