「アジアの渡り鳥」に続け!海外サッカー挑戦の夢、札幌から全面アシスト

スポーツ報知
握手を交わす大栄建設の里社長(左)とプロサッカー選手の伊藤

 札幌に本社を置く「大栄建設」が、アジアでサッカーのプロを目指す者を全面バックアップする。アジアの20か国・地域でプレー経験を持ち、「アジアの渡り鳥」の異名を持つ札幌出身のプロサッカー選手・伊藤壇(43)から、海外でのプロを目指した後に帰国後の職探しに苦慮する現状を聞いた同社の里圭介社長(43)が、支援を決断。希望者を社員として雇い入れ、プロ活動している間は休職扱いとし、帰って来てからも職を保証するというもの。6日には受け入れのための寮も準備。夢を追い求める人を後押ししていく。

 プロという夢を不安なく追い続けられるよう、元サッカーマンが立ち上がった。大栄建設が、アジアでプロを目指す人を全面支援していく。同社の里社長は「(入団テストなどを)受ける人は不安を抱えながら挑戦していると聞いた。それなら当社ができる後押しはしていきたいと考えた」と支援理由を話した。同社には社員として採用。プロとしての活動期間中は休職扱いとし、現地での家賃補助も出す。シーズン後に帰国してからは、再び大栄建設の社員として迎え入れる。プロ生活に集中できるよう、全面バックアップする。

 里社長は登別大谷高(道大谷室蘭に統合)の一員として、1993年度の全国高校サッカー選手権の舞台を踏んだ。その時のチームメートだった伊藤から「行く時は急に話が来ることが多いので、職を辞さなければならない。帰って来てからはまたバイトを探し、資金をためる者が多い」という現状を聞いた。里社長は「私もスポーツをしていたし、そこで得る物は大きかった。建設業界は人材不足。戻って来て、また働いてくれるだけでメリットになる」と業界の活性化も狙い、応援していく。

 第1号の受け入れも決まった。2016年に43歳でモンゴルリーグでプレーした山本真也氏(45)が、12月1日付で入社し、働きながら東南アジアでの指導者を目指す。里社長は「やる気のある人なら、どんな年齢でも歓迎します」と全国からの応募を望んだ。6日には寮として使用するため、石狩市内にある5LDKの一軒家を借りた。「ワイドPLUS」と名付けたプロジェクトのもと、サッカーへの熱い思いを持った人々のサポートは惜しまない。(砂田 秀人)

 ◆大栄建設 札幌・北区に本社を置く株式会社。会社設立は1978年11月20日。資本金は2500万円。上下水道工事の施工のほか、一般土木工事や舗装工事を手がける。17年9月30日期の売上高は29億3890万円。従業員数は役職員34人、従業員48人。なお、今プロジェクトへの申し込みや問い合わせは、伊藤が主催する「チャレンジャス」のHP(http://challengeus2014.com)内のコンタクトから受け付ける。

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