富山第一、県大会5戦47得点無失点で4連覇 目標は5大会ぶりの日本一

スポーツ報知
「V4ポーズ」で喜ぶ富山第一(カメラ・竹内 竜也)

◆全国高校サッカー選手権富山県大会最終日 ▽決勝 富山第一3―0高岡第一(10日・富山県総合運動公園)

 決勝が行われ、富山第一が高岡第一に3―0での完封勝利で、4年連続29度目の優勝を決めた。この日が18歳の誕生日だったFW中崎拓未(3年)が前半16分に先制の右足弾を決め、主導権を握って圧倒。5試合計47得点無失点と、圧倒的に県大会を制した勢いで、全国高校サッカー選手権(12月30日開幕、埼玉スタジアムほか)では、5大会ぶりの日本一を目指す。

 4連覇を達成した富山第一イレブンは、応援席に向かってジャンプし、喜びを爆発させた。3―0の完封に、大塚一朗監督(54)は「選手たちに『相手を圧倒しよう』と話して臨んだ。みんながハードワークするチームです」と目を細めた。

 3得点の流れを呼んだのは中崎だ。前半16分、右クロスを左足で受けると、相手DFのタックルをかわして右足で先制弾。これが決勝点となり「優勝につながってうれしい。バースデーゴールを一度決めてみたかった」と笑顔で振り返った。

 身長164センチと大柄ではないが、30メートル走3・8秒はチーム最速。高校年代最高峰の高円宮杯プレミアリーグでは東地区10チーム中最下位と苦戦も「プレミアのスピードに慣れたおかげで、今日も相手DFやGKの動きを冷静に見て得点できた」と、成長を実感している。

 昨年度の選手権は全国でベンチ入りも出番なし。今夏の高校総体は全国8強に進んだが、左肩脱臼の影響もあり無得点だった。「選手権にかける思いが強かった」と1時間以上の居残りシュート練習に取り組み、今大会は初戦から5試合連続計8得点と結果を残した。

 3日が誕生日だった大塚監督は、145人の部員から祝福してもらったお返しに、決勝を前にドーナツを振る舞った。「160個で2万円くらいかかった」と苦笑いだが、「みんなメチャクチャ盛り上がった」(中崎)と士気は高まった。守備陣も奮闘し、高岡第一をシュート2本で無失点に抑えた。目指すは5大会ぶりの全国制覇。中崎は「全国でゴールを決めて、富山に優勝旗を持って帰りたい」と、さらなる活躍に意欲を見せた。(竹内 竜也)

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