【宏太’Sチェック】左の菅&右の早坂両サイド制圧で完勝導いた

スポーツ報知
MF早坂良太

◆明治安田生命J1リーグ第33節 磐田0―2札幌(24日・ヤマハ)

 完勝と言える磐田戦だった。バイタルエリアを支配して人が入れ替わるサッカーは、ジュビロもやりたい形。それを相手にほとんどさせずに札幌がやり続けた。今の札幌が失点するなら中途半端にボールを失った時だが、それもなく全員がやり切った、文句ない勝利だった。

 左サイド・菅の成長力が際立った。川崎の元日本代表、MF家長のような、王様っぽい選手になってきたと感じた。以前は球が来てから頑張るという印象だったが、ボールがない時の位置取りが良くなった。クロスもチャンスがあればどんどん上げていたのが、中が数的有利じゃなければ上げずにやり直すという判断力が向上。どの位置にパスを出せば次のプレーがスムーズに行くかが読める、サッカー脳の高い選手に育った。

 先制のオウンゴールを誘発した右サイド・早坂の存在も大きい。僕も現役時代に戦っているが、疲れている時に突破を図ってきたり、相手の嫌がることをしてくる選手だった。戦術の理解度が高く、ストレスを感じるようなプレーがないことが、安定感をもたらしている。

 最終戦で広島に勝てばACL出場権が得られる。こんなチャンスは二度とないかもしれないんだから、万全の準備をして、自分の全てを死ぬ気で出して欲しい。今までやってきたことをやれば、問題なく勝てる力はついている。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

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