【札幌】GK具、クラブ20年ぶりの全戦フル出場 ACL出場権へ「勝つ事しか考えていない」

スポーツ報知
ロングボールを蹴るGK具聖潤

 J1北海道コンサドーレ札幌GK具聖潤(24)が20年ぶりの記録を打ち立て、目標のACL出場権をつかむ。札幌は28日、今季最終のホーム・広島戦(12月1日)に向け、宮の沢で調整した。先発が確実な具は今季33戦にフル出場と、札幌のGKでは1998年のGKディドしかいない全戦フル出場が見えている。開幕戦で敗れた広島に雪辱し、夢舞台の切符を手にする。

 抱き続けた夢を、現実とする時が来た。勝てばACL出場圏の3位以内が決まる広島戦を3日後に控えた28日、具が並々ならぬ思いを口にした。「今年はずっとACLを目指してやってきて、それがやっと見えている。絶対にこの機会を逃したくない。勝つ事しか考えていない」。口元を引き締め、そう勝利を宣言した。

 20年ぶりの偉業を達成し、歓喜に浸る。今季はここまで全33戦にフル出場と、札幌のGKとしては98年のディド以来となる、全試合完走が視野に入っている。「ここまでケガなく、できているので」とシーズンを全うしていることに充実感を感じながらも、それ以上の喜びがある。「ここまで4位で来られてもいるし、少しはチームの力になれているかな、と。そこはうれしい」と具は言った。昨季11位からの大躍進に欠かせない存在となっているが、慢心などない。勝利に貢献すべく、最終戦も死力を尽くす。

 広島には今季、開幕戦で対戦し、0―1で敗れた。ペトロヴィッチ監督に代わり、始動から1か月半で迎えた戦いでは結果を出せなかった。しかし、今回は違う。具は「チームとして、あの時より自信もつき、勇気を持ってやれるようになっている。必ず内容も結果も良くなると思う」と雪辱への手応えを口にした。過ちは繰り返さない。

 残留が決まっている来季へ向けた決意も、初めて公言した。「個人的にもチームとしても、来年も引き続きいい結果を残したいので」と更なる飛躍を、具は思い描いた。今季を最高の形で終えて目標を達成した先に、夢ふくらむ来季はおのずと訪れる。(砂田 秀人)

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