【札幌】宮沢裕樹主将「勝つことしか考えていない」…12月1日最終戦、勝てば初ACL

スポーツ報知
パスを出すMF宮沢(手前右、カメラ・砂田 秀人)

 J1北海道コンサドーレ札幌が、初のACL出場権を獲得し、開幕前の低評価を覆す。チームは12月1日の今季最終節・広島戦(札幌ドーム)に向け、29日は宮の沢で紅白戦を行った。主力組に入った主将のMF宮沢裕樹(29)は、勝てば3位以内が決まる戦いへ、必勝を宣言。昨季までJ1での最高は11位で、上位進出の予想が少ない中、好結果を残してきた。国際舞台への切符をつかみ取り、最高の形で今季を終える。

 思いは1つしかなかった。今季最終の広島戦へ、宮沢が「勝利」の言葉を繰り返した。「勝てば自力でACLに行ける。勝つことしか考えていないし、勝つための準備はしっかりしてきた。0―0で終盤になったら、当然点を取りにいって、最後は勝つ」。一時も口元を緩ませることなく、白星取りを誓いに立てた。

 4位で迎える最終戦。昨季までJ1では2度の11位が最高だったクラブが、大きな飛躍を遂げた。主将の宮沢は「監督が代わり、練習からチャレンジできる環境を作ってくれた。それが結果となり、それとともに自信がついてきた」とミハイロ・ペトロヴィッチ監督(61)の教えが不可欠だったことを強調した。その成果を示す今季の集大成となる一戦へ、宮沢は「今までやってきたことを出せばいい」と自信を持って臨む。

 今季開幕戦は広島に0―1で敗れた。初勝利は4試合目の長崎戦(2〇1)と、いいスタートではなかった。当初の目標はクラブ初の2年連続残留。序盤はそれすらも危ぶむ声があった。宮沢は「今の位置を周りは想像していなかったと思う。見返すではないが、覆すような結果をつかみたい」と続けた。J1定着への道のりを着実に歩み始めた今季は、ACL切符取りという最高の形で終える。

 29日の紅白戦では5試合連続で務めている3バック中央に入った。開幕からの22試合はボランチとして攻守の要を務めるも、攻撃の出発点となるDFに起用されて以降は3勝1分け1敗と、期待に応えてきた位置で今季を締めくくることになる。「高くて強い外国人のマークにつくから体が大変」と苦笑しながらも、名古屋の元ブラジル代表FWジョーらとも空中戦で互角に渡り合い、勝利へと導いてきた。広島戦でも体を張り、前線への好パスも出し、宮沢が歓喜の立役者となる。(砂田 秀人)

 ◆いいイメージで三好ゴール締め

 MF三好康児(21)が、ゴール締めで札幌1年目を終える。2―0で勝った前節の磐田戦で今季3点目を挙げ、「いいイメージを持って臨める」と、初の連続弾への手応えも得ている。J1川崎から期限付き移籍して迎える今季最終戦は、2試合ぶりの先発が濃厚。「いい年だったと思えるかは、ラストの結果にかかっている。最後、勝つだけ」と声を大にした。

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