【磐田】俊輔、残留へ5戦ぶり先発「もがく」…敵地川崎戦引き分け以上で確定

スポーツ報知
FK練習する中村と見守る名波監督(中)と田口(右)(カメラ・山田 豊)

 J1ジュビロ磐田は1日、敵地・等々力で優勝を決めている川崎と対戦(午後2時)する。チームは30日、磐田市内で約1時間調整。MF中村俊輔(40)が、5戦ぶり先発復帰する。引き分け以上でJ1残留を決め、相次ぐケガに苦しんだ今季を有終の美で飾ることを宣言した。

 俊輔は静かに闘志を燃やした。全体練習では、笑顔を交えリラックスゲームなどにのぞんだ。恒例の居残りFK練習では名波浩監督(46)が見守る中、高いボール、低いボール、鋭いボールなど蹴り分けた。最後はPK練習も行った。予行演習はバッチリ。引き分け以上で自力でのJ1残留が決まる戦いを前に「最後良ければすべてよし。声をかけあいながらジュビロの良さを出せるようにしたい」と話した。

 チーム同様に、今季は最後まで苦しんだ。30節長崎戦(10・21、0△0)後に右足を痛め、離脱。前節・札幌戦(11・24、0●2)で後半25分に途中出場し、復帰。「足の調子は良くなっているよ」と手応え。名波監督は「俊輔は苦しいときに劇的に展開を変えるラストパスやセットプレーで引っ張ってくれるはず」と期待を寄せる。

 ここまで無得点。プロ22年目で1年間通してのノーゴールはキャリア初の屈辱だ。だが、「グラウンドで立てない人の分まで、グラウンドで表現したい」と、チームの勝ち点獲得に徹する覚悟だ。

 降格経験はない。01年の横浜M時代は最終節に残留を決め、イタリア1部・レッジーナ時代は3季も残留争いを繰り広げたが、当時世界屈指のリーグだったセリエAに残した。「残留争いは、もがくことが大事」。格好悪くても、泥臭くてもいい。勝負の厳しさを知る男が、磐田にハッピーエンドをもたらす。(山田 豊)

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