【磐田】東京VとのJ1参入POへ“名波のカーテン”完全非公開練習

スポーツ報知
磐田市役所で渡部市長(中央)と握手する木村社長(右から2人目、右端は服部強化本部長)

 J2東京VとJ1参入プレーオフ決定戦(8日午後2時、ヤマハ)を戦うJ1ジュビロ磐田は4日から異例の完全非公開で練習を行う。2014年9月の名波浩監督(46)就任後、練習は原則一般公開してきたが、報道陣もシャットアウトして秘密特訓をするという。この日、木村稔社長(64)と服部年宏強化本部長(45)は磐田市役所を訪問し、シーズン終了を報告。渡部修市長(67)に快勝でJ1残留を決めることを熱望された。

 残留へ、磐田が打倒東京Vに向けて異例の秘密特訓を敢行する。1日のJ1最終節・川崎戦で磐田は、後半ロスタイムにオウンゴールで失点して逆転負け。降格の危機を脱し得なかった。試合後、クラブは4日から7日まで完全非公開練習を行うと発表。「報道関係者の皆様にも非公開とさせて頂きます」と通達した。

 対戦する東京Vは、J2で6位ながら、2日のプレーオフで、同3位横浜Cに1―0で勝利。11年ぶり昇格に王手をかけた。同点では敗退が決まる場面の後半ロスタイムにFWドウグラス・ヴィエイラ(31)が決勝弾。逆転負けした磐田とは、対照的な勝ち方で勢いに乗っている。名波監督の就任以降、練習は原則としてファンや報道陣に公開してきた。だが、今回は慣例を覆して、シャットアウトし、一戦に集中するつもりだ。

 引き分けでもJ1にとどまれるが、渡部市長は勝利、しかも快勝を熱望した。シーズン終了報告で訪問した木村社長と服部強化本部長らに、市長は「1―0や0―0、1―1ではダメ。スカッと勝ってもらいたい」と厳しい要求をした。テレビで最終節の磐田の戦いぶりを見守った市長は「事実は小説よりも奇なり。まさかの『坂』はあるんだなと思った」と感想を話し、木村社長は「乗り越える」と期待に応えることを約束した。

 市役所でのシーズン終了報告は、残留誓いの場となった。服部強化本部長は「私は代理。本来なら名波監督が来るはずだったが試合に向けて準備をしている。今日(3日)はオフだが、選手数人をクラブハウスで見たが、次の試合に向かっているようだった」と話した。

 木村社長も「神様からの試練。ジュビロがこれからどんなクラブになるか試されている」と力を込めた。秘密特訓で難敵を迎え撃つ。(山田 豊)

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