【仙台】ジャーメイン良から3発!クラブ創設24年目で天皇杯初決勝

スポーツ報知
前半14分、先制ゴールを決めピッチを駆け出す仙台・ジャーメイン(右、左は野津田、カメラ・小林 泰斗)

◆サッカー天皇杯全日本選手権 ▽準決勝 仙台3―2山形(5日・ユアテックスタジアム仙台)

 J1で今季11位のベガルタ仙台がJ2で今季12位のモンテディオ山形に3―2で勝利。クラブ史上初の決勝(対浦和、9日午後6時キックオフ、埼スタ)進出を決めた。公式戦では2015年9月のリーグ戦(1―1)以来の“みちのくダービー”で、仙台は前半14分、FWジャーメイン良(23)の豪快なボレーで先制。同18分にMF矢島慎也(24)がミドルシュートを決めるなど優位に展開した。山形のFW阪野豊史(28)に2点を決められたが、リードを守り抜き、悲願のタイトルにあと1勝と迫った。

 クラブ初の決勝進出をかけた大一番。先発に抜てきされたルーキーFWジャーメインが1ゴール2アシストの大暴れだ。3―2の勝利に貢献したジャーメインは「とにかく全員で決勝に行きたかった。とにかく、うれしい」と、クラブ創設24年目のシーズンで初の決勝進出に喜びを爆発させた。

 まずは前半14分。左サイドのクロスに体勢を崩しながら、左足ボレーシュートでねじ込み、天皇杯3戦連続ゴールを決めた。同18分にはMF矢島の追加点をアシスト。同32分に1点を返された直後の同36分にも、DF平岡康裕(32)のゴールも演出した。

 同44分に失点して1点差リードで折り返した後は、渡辺晋監督(45)が「相手の攻撃態勢をつくらせないこと」と守備を整備。後半は粘り強く守って逃げ切った。

 勝利の立役者・ジャーメインは、海外移籍を果たした盟友の背中を追いかけてきた。今季J1で11得点を挙げ、エースに成長し、9月にロシアの強豪クラブ・CSKAモスクワへ移籍したFW西村拓真(22)とはキャンプからよくコンビを組み、全体練習後は共に居残り練習にも励んだ。西村の移籍後も、背番号19は「拓真もよく居残ってやっていた」と西村仕込みのボールタッチやドリブルの練習に励み、次のエース候補として力をつけてきた事をピッチで表現している。待望の初タイトルへ、あと1勝。決勝の相手は、浦和に決まった。渡辺監督は「山形の思いも背負って、タイトルを目指す」と闘志。今季ラストゲームを歓喜で締める。(小林 泰斗)

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