【全日本少年サッカー】川崎が初優勝…PK戦で齊名主将が最後に決めた

スポーツ報知
優勝を果たし、トロフィーを掲げ喜ぶ川崎フロンターレの選手たち

◆第42回全日本少年サッカー大会 ▽決勝 川崎フロンターレ2(PK4―3)2大阪市ジュネッス(29日・鹿児島・白波スタジアム)

 川崎フロンターレ(神奈川)が2014年以来4年ぶり史上2度目のPK対決を制し、全国8594チームの頂点に立った。大阪市ジュネッスFC(大阪)との決勝戦は、1―2で迎えた後半15分、荒井颯太(6年)の左足のミドルシュートで同点に追いつき、PK戦に持ち込み初優勝を決めた。

 3―3のサドンデスに突入したPK戦。川崎フロンターレはGK太田陽彩(ひいろ、6年)が相手4人目のキッカー、野口類(6年)のシュートを止めた。そして最後のキッカー、齊名優太主将(6年)が右隅に決め、優勝決定。歓喜の輪の光景を見ながら高田栄二監督は目を潤ませた。

 「このチームは苦しかった分、笑顔で終えることができて良かった」。立てた目標がことごとく崩れ、ダノンネーションズ杯国内大会では、この日の相手、大阪市ジュネッスFCに夢を打ち砕かれた。「この大会の県予選から成長を感じた」と指揮官は振り返った。

 チームの成長は176センチの大黒柱、田所莉旺(りお、6年)の成長でもあった。シュートを打て、他の選手も生かせる選手に成長。この日は個の力を消す厳しいマークに苦しんだが、後半8分に今大会3位タイの通算8得点目を叩き込んだ。

 真面目できちょうめんな性格で週5回の練習には自宅近くの東京・錦糸町から神奈川・武蔵小杉までの快速電車に同じ時間に乗って、同じ時間に帰ってくる。「ウチには欠かせない選手」と高田監督の信頼も厚い。来年からは川崎フロンターレのジュニアユースに進み、パワーアップを目指す。同クラブはトップチームがJリーグ2連覇。「フロンターレは全てのカテゴリーで強いことを証明できた」と田所は胸を張った。(今関 達巳)

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