【札幌】新鮮力<1>鈴木武蔵、背後に抜けるスピードで目標15得点以上

スポーツ報知
タイキャンプでボールキープするJ1札幌のFW鈴木(写真提供・コンサドーレ)

 J1北海道コンサドーレ札幌は、14日からタイ・チェンマイで1次キャンプを行っている。スポーツ報知では「新鮮力」と題し、今季加入した7選手を紹介する。昨季4位からの浮上を目指すなか、個々のプレースタイルとして、どのポジションが最も適するか。選手自身の思い、その人となりも合わせて掘り下げる。第1回は長崎から加入したFW鈴木武蔵(24)。

 更なる飛躍へ、移籍を決断した。キャリアハイとなる11得点を挙げた長崎と決別。「感謝している」と昨季を振り返った鈴木だが「日本代表入りや海外でプレーしたいという夢がある。そこに向けて、もっと成長しなきゃいけないという思いが強くなった」と新たな挑戦に踏み出した。

 ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(61)の存在がその根底にあった。「札幌は前の5人が連動して、抜け目なく裏を狙っていた。ミシャ(監督の愛称)さんの指導は特別なものがあるなと見ていた。必ずレベルアップできると思った」。自身の持ち味を「背後に抜けるスピード」と公言。自己を最も生かせると札幌を選択した。

 ピッチでのイメージも頭に描かれている。3―6―1システムがベースの札幌で「個人的には1トップが最も合うと思う」。相手DFの背後に抜ける際、予測を最も大事にしてきた。「誰かがドリブルしていたり、味方にパスが入った瞬間、DFがどう動くかを練習から常に考えている。相手の嫌なところに入ることを心掛けてきた」。駆け引きを途切れさせず、抜け出すタイミングを図る。

 J1最下位ながらチームで唯一2桁得点を挙げた昨季にも、満足はしていない。「取れるチャンスはもっとあったし、チームが苦しい時に取るのがエース。大事な所で得点できるFWにならないと」と、今季は15得点以上を目標に掲げている。物まねが得意な明るい性格は、新天地に溶け込むのにも打ってつけ。2人の子供を愛するパパは、札幌で過去最高の結果を思い求める。(砂田 秀人)

 ◆鈴木 武蔵(すずき・むさし)1994年2月11日、ジャマイカ生まれ。24歳。ジャマイカ人の父と日本人の母を持ち、幼少期に来日。群馬・桐生第一高から2012年、当時J1の新潟に加入。同年5月19日の磐田戦でJデビュー。15年8月にJ2水戸へ期限付き移籍。16年に新潟に復帰し、17年8月にJ2松本へ期限付き移籍。昨季は完全移籍したJ1長崎でプレー。J1通算126試合出場18得点、J2は15試合出場2得点。16年リオデジャネイロ五輪では2試合に出場し1得点を挙げている。185センチ、75キロ。右利き。背番号9。

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