【札幌】新鮮力<2>MFルーカス 念願の海外挑戦、献身的なブラジリアン

スポーツ報知
パスを出すルーカス(写真提供・コンサドーレ)

 高い志を抱き、母国ブラジルを飛び出したMFルーカス(24)。2013年にプロ生活を始めてから、初の海外挑戦。「国内で興味を示したクラブもあったが、海外でという気持ちを持っていた時に、札幌からオファーが届いた。未来像もしっかりしたこのチームなら、自分が必ず成長できると思い、移籍を決断した」。念願の日本でのプレーに胸を躍らせている。

 昨季プレーしたヴィトーリアではFW登録。札幌では右ワイドでの起用が濃厚も「ブラジルでは4―3―3システムが基本も、FWは常に外に開いてプレーするから」と、前線の右が主戦場だったルーカスに違和感はない。「中央へのアシストが大切な役割だったので。そこを一番磨いてきた」。6年間築いてきた経験を生かす位置で、輝きを放つ。

 最大の特徴は献身さ。昨年、現地で視察した三上大勝GM(47)は「ブラジル人では珍しく、チームのために動き続けられる選手。うちのスタイルに合うと確信した」と、10人近いリストアップの中から唯一、獲得を決めた。ひたむきさに加え、ルーカス自身は「スピードを生かして打開し、相手の嫌なところをつくのは得意」と持ち味を話す。90分間、速さと走力を出し続け、勝利の一因となる。

 ブラジルでは9クラブでプレーした。昨季も1部で30試合に出場するなど着実に結果を残してきたが、ともに来日した妻カロリーネさん(23)の後押しを受け、札幌に来た。「チームのために全身全霊を尽くしたい」。大口はたたかない職人肌の汗かき屋が、右サイドを席巻すべく、タイで状態向上に努めていく。

 ◆ルーカス 本名はルーカス・フェルナンデス。1994年4月24日生まれ、ブラジル・ウニアンドスパルマレス市出身。2013年、同国のCRBでプロデビュー。翌年、1部フルミネンセに移籍。以後は1部アトレチコ・パラナエンセなどに期限付き移籍してプレー。昨季は1部ヴィトーリアで30試合で3得点。札幌にはフルミネンセから来年1月1日までの期限付き移籍で加入した。174センチ、70キロ。右利き。背番号7。

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