【札幌】新戦力〈6〉武器はスピード 岩崎悠人「下手だから、うまい選手に負けない」

スポーツ報知
ロングボールを蹴る札幌FW岩崎(写真提供・コンサドーレ)

 “弱点”を長所に変え、成長を遂げてきた。自身のプレーを、FW岩崎悠人(20)はこう評する。「僕はサッカーは下手だから。技術などはまだまだ」。客観的に自己の力を分析できるからこそ、それを補うための武器を身に着け、結果を出してきた。

 最大の武器はスピードを生かしたドリブル。「うまくない分、複数の相手でも速さでかわしに行く」ことで局面を打開してきた。その根底にある意識も「下手」と言う自覚から、生まれた。「うまい選手には絶対に負けないという気持ちでやってきた。戦う姿勢を、ドリブルで表現するところを見て欲しい」。前へ出ることに磨きをかけ、来年の東京五輪を狙える位置にまでたどり着いた。

 昨オフ、J1の複数クラブだけでなく、海外からもオファーが来る中、札幌入りを選んだのは、超攻撃的スタイルへの憧れからだった。指揮を執るミハイロ・ペトロヴィッチ監督(61)は、シャドーの位置での起用を前提に考えている。岩崎は「ドリブルでのチャンスメイクだけでなく、得点も大事になる。運動量を生かして、ゴールも狙える選手にならないと」と今季の目標を掲げた。代表での活躍の一方、昨季のリーグ戦での得点は1点。チームでも勝利に貢献するため、レベルアップを図る。

 左足首を捻挫し、17日から4日間、別メニューとなった。19日の今季初実戦には出られなかったが、開幕までは1か月ある。闘志を前面に押し出した突破力で、激戦の定位置争いも勝ち抜きにいく。(砂田 秀人)

 ◆岩崎 悠人(いわさき・ゆうと)1998年6月11日、滋賀・彦根市生まれ。京都橘高から2017年、J2京都に加入。J2通算68試合出場3得点。U―17から同21までの各年代で日本代表歴があり、U―21代表として臨んだ昨年8月のアジア大会では、チーム最多の4得点を挙げ、準優勝の原動力となった。172センチ、69キロ。右利き。背番号13。

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