【仙台】松下佳貴、定位置つかむ 紅白戦ボランチで存在感

スポーツ報知
ドリブルでボールを運ぶ松下(左)(右は富田)

 J1ベガルタ仙台は、沖縄キャンプ13日目の26日、神戸から完全移籍加入のMF松下佳貴(24)が、10分×2の紅白戦でボランチの位置に入り、攻守で存在感を発揮した。昨季の主力MF野津田岳人(24)、MF奥埜博亮(29)の2人が抜けた中盤の穴を埋める活躍が期待されるセンスあふれるレフティーがレギュラーを狙っていく。

 鋭い縦パス、果敢なボール奪取、左足からの強烈なミドルシュート。この日の実戦練習でボランチに入った松下のサッカーセンスが光った。神戸では他にもサイドバック、サイドハーフもこなしてきたが、「ボランチで勝負したい思いは強い。真ん中、縦、サイドに数多くのパスを出し、(好機があれば)前線にも絡みに行く」と開幕スタメンを狙う。

 今季は、指揮官が「戦術の要」と評価していたMF野津田が広島に戻り、3人主将の1人を務めたMF奥埜がC大阪へ移籍。チームトップの運動量で攻守を支えた2人が抜けた。仙台は松下に2年連続でオファーを出し、背番号は一桁の8を用意。攻守で非凡な才能を見せるレフティーに、退団した主力の穴を埋め、チームの新しい心臓としての活躍を期待している。松下は、「ボールを持ち、主導権を握る(仙台の)スタイルは自分の得意とする形。チームがすごく必要としてくれた。その思いに応えたい」と闘志を燃やす。

 松下は17年シーズンは25試合出場も、昨季はリーグ戦9試合出場にとどまる悔しいシーズンを送った。渡辺監督は「悔しいシーズンもエネルギーに変えて、反骨心を持って力を尽くして欲しい」と奮起を促す。松下も「力の全てを注ぐ」と気合十分だ。

 神戸では元スペイン代表MFイニエスタ(34)と半年間共にプレー。世界最高レベルの技術を目に焼き付け、肌で感じた。「プレーにムダがない。半年間で少しでも参考にできた部分は、仙台で出していきたい」と松下。仙台の地で主力の座をつかみ、覚醒のシーズンにする。(小林 泰斗)

 ◆松下 佳貴(まつした・よしき)1994年3月3日、愛媛県生まれ。24歳。宮前SC、三津浜中、松山工、阪南大を経て16年に神戸へ加入(15年はJ特別指定選手)。J1通算46試合出場1得点。174センチ67キロ。利き足は左。趣味は、愛犬のトイプードルとミニチュアシュナウザーと遊ぶこと。沖縄キャンプの同部屋はFWジャーメイン良。

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