【仙台】MF椎橋慧也、攻守に存在感 渡辺監督も期待「かじ取り役」

スポーツ報知
ミドルシュートを放つ仙台・椎橋(カメラ・小林 泰斗)

 J1ベガルタ仙台は延岡キャンプ4日目の2日、J1大分と練習試合(45分ハーフ)を2試合行った。1試合目にボランチで先発したMF椎橋慧也(21)が攻守に存在感を発揮。1―2の後半31分に椎橋が敵陣中央の高い位置で相手ボランチからボールを奪い、MF吉尾海夏(20)の同点ゴールをアシスト。試合の流れを変え、4―2の逆転勝利につなげた。

 椎橋が劣勢の流れを変えた。1―2の後半31分、敵陣中央の高い位置で相手MF前田凌佑(24)から一瞬の隙をついてボールを奪った。「パスを受けた後、ボールを持つだろうなと思った。狙い通り」。右サイドでフリーになっている吉尾に素早くパスを通し、同点弾をアシストした。

 残りの時間はボールを保持して主導権を渡さなかった。その中心は椎橋。ボールをさばいて、チームを統率。リズムは良くなり、後半33分にMF関口訓充(33)のクロスからFWジャーメイン良(23)の勝ち越しゴールが生まれ、同44分にはDF蜂須賀孝治(28)がダメ押し弾を決めた。

 試合を通してプロ4年目の椎橋がチームをコントロールした。3バックの左右がサイドを上がって攻撃参加するときは最終ラインに下がり、守備をカバー。守りの枚数が足りている時には、高い位置で果敢にボールを奪い好機を作った。組み立てでは自然と椎橋にボールが集まり、左右や縦に長短のパスを出し分けた。「テーマは運動量。僕のところで変化をつける」と椎橋。攻守で確かな存在感を示した。

 市船橋高から16年に新加入し、3年目の昨季終盤にレギュラーをつかんだ。今季は中心選手として期待されている。渡辺晋監督(45)は「パワーはまだまだ物足りない、今日の試合も、もう一つ変化を加えられたはず」と厳しく注文をつけるが、「自分がどう動けばチームがよく回るか考えているし、賢い選手。かじ取り役になって欲しい」と話した。椎橋は「今年は点をとれるボランチになりたい」と攻撃面の意欲も高まり、前半に力強いミドルシュートも打った。成長著しい21歳がボランチを極め、初タイトルを狙う仙台躍進の立役者となる。(小林 泰斗)

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