【札幌】ジェイ、し烈FW争い生き残りへメラメラ「俺が一番」

スポーツ報知
ヒールパスを出すFWジェイ(左)

 J1北海道コンサドーレ札幌FWジェイ(36)が、激烈な攻撃陣の定位置争いを勝ち抜き、不完全燃焼だった昨季の雪辱を果たす。札幌は2日、沖縄・金武町で午前と午後の2回練習を行った。フルメニューを消化したジェイは、得点王を目標に掲げた昨季は9得点に終わった。長崎で11点を挙げたFW鈴木武蔵(24)ら、前線のライバルは増えたが「俺が一番」と明言。エースの称号にふさわしい活躍を、今年は見せる。

 笑みを浮かべながら、ジェイが今季への自信を口にした。昨季はJ1得点王の目標はかなえられず、24点で得点王になった名古屋FWジョーとは15点差の9点にとどまった。その悔しさは忘れていない。「去年は思いを達成できず、納得できない結果に終わったから。点を取るのは俺にとって当然の仕事。今年はやるよ」。はっきりと雪辱を宣言した。

 昨年は4月に右腰と右太もも裏を痛め、1か月戦列を離れた。その影響もあり、半年で10点を挙げた一昨年に届かなかった。「去年は序盤でケガもあったが、今年は順調にきてる」。言葉通り、札幌3年目にかける思いは2日のピッチで示した。午前練習の締めのシャトルランの際、ベテラン組に「午後もあるので」と途中で切り上げるよう指示が出た。しかしジェイはその場にとどまり、若い選手らともう1本、走った。「サッカーをやる上で大事な練習。追い込んで走るのは好きだから」と練習後に充実感を言葉にした。2月23日の開幕アウェー・湘南戦へ、心身ともに不安はない。

 定位置争いを勝ち抜く自信はある。長崎で11点を挙げた鈴木、広島で2016年7月からの1年半で12点を決めたFWアンデルソン・ロペスらが加入した。この日の紅白戦で、主力組の1トップは鈴木が務めた。タイでの実戦3試合では鈴木の5得点に対し、ジェイは2点にとどまる。しかし元イングランド代表にはこれまでに豊富な経験と、J通算53得点という確たる実績がある。「ライバルが増えても関係ない。俺が一番」と声を大にした。エースの座は譲らない。

 昨年10月、三上GMがブラジルへ新外国人調査に赴いた。複数の候補はいたが、ジェイの爆発力を上回る選手はおらず、シーズン中に契約延長を決めた。クラブが見込んだその力に衰えがないことを示す。そのための準備を、沖縄で着々と進めている。(砂田 秀人)

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