【甲府】4バックで快勝、開幕布陣に自信つかんだ

スポーツ報知
相手ボールを追う(左から)佐藤和と小椋

◆練習試合(45×4本)甲府4-2町田(9日)

 J2ヴァンフォーレ甲府は宮崎での2次キャンプ最終日の9日、J2・町田と練習試合(45分×4本)を行い、4―2で勝った。24日の開幕戦(対大宮)を想定しての4―3―3のフォーメーションをテスト。開始早々にオウンゴールで1点を追う展開となったが、主力を投入した2本目の27分に新加入FWウタカ(34)=前徳島=がFWドゥドゥのアシストから同点ゴールを決めた。3バックと併用する方針の4バックでJ2勢から白星を挙げ、キャンプを打ち上げた。

 ヴァンフォーレが新たな武器の4バックで、J2勢から白星を挙げた。初の本格テストとなった大宮戦(4日、1●3)で、のぞかせていた明らかな不安定さは解消され、より前へ、攻撃的にイレブンが躍動した。1本目にオウンゴールで1点を献上したが、激しく当たってくる昨季4位の町田を破った。

 同点ゴールを決めたウタカは「全体的に良かった。勝つメンタリティーを意識していた」とうなずいた。蔚山現代との練習試合(2△2)の試合後、攻撃への迫力が欠けていると指摘していたが「今日は怖さを出せたと思う。みんなはとてもハードワークしていたし、続けていきたい」と話した。

 3バックに慣れているイレブンにとって、4バックへの挑戦は簡単ではなかった。伊藤彰監督(46)が宿舎で、そのお手本としてイレブンに見せているのがマンチェスターCのビデオだという。副主将のMF佐藤和弘(28)は「シルバとかギュンドガンのマネをしてみました」。大宮戦の前にも見ていたが、実際に試したことがなかったため、映像だけでは頭に入ってこなかったそう。実戦を経て、映像で確認して、世界トップクラスの動きを取り入れることができた。

 「速くコンパクトな町田。どうやって回避していくかというところで4―3―3だと優位かなと思っていた。ここでチャレンジできて、選手たちも自信を持ってくれたと思う」と伊藤監督は手応えをつかんだ。

 この日で1月15日に清水(静岡)から始まったキャンプを打ち上げた。1次キャンプでは新加入選手たちのためにも3―4―3の甲府のシステムを確認すると同時に、4バックへの挑戦を表明。2次キャンプは多くの時間が4バックへの挑戦に充てられた。

 「選手たちがチャレンジしてくれて、実のあるキャンプだった。3バック(大宮)と4バック(町田)を相手にできたのも良かった」と伊藤監督。12日から再開する練習では、今キャンプでほぼ手つかずだったシュート練習に着手する。キャンプで積み上げてきた土台に、攻撃力を上積みし、24日の開幕戦(対大宮)に臨む。(西村 國継)

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