【甲府】伊藤彰監督“闘争心”を解禁 開幕へ戦闘モード

スポーツ報知
信玄公のカブトと羽織でポーズをとる小出主将(カメラ・西村 國継)

 J2ヴァンフォーレ甲府は16日、24日の開幕戦(対大宮、NACK)前最後の練習試合をJ1清水と非公開で行う。伊藤彰監督(46)はキャンプから積み重ねてきた練習の総決算として位置付けるだけでなく、これまで強調しなかった“闘争心”を出すことを許した。開幕まで1週間、いよいよ戦闘モードに入った。

 完全非公開で行われる清水戦のテーマはズバリ闘争心だ。伊藤監督は「1週間前で、どれくらいファイトできるかがメーンになる。まずは開幕戦に向けてファイティングポーズを取ることが清水戦の大事なところだと思う」と明言した。

 始動からプロ相手に行った練習試合は5試合。宮崎キャンプ最終日のJ2町田戦では、激しい球際の当たりを受けた。伊藤監督によるゲキもあり、4―2で逆転勝ちした。この戦う姿勢を全員で出すことが重要になる。

 新加入FWのウタカ(35)は合流した時から「試合では勝つために戦うべきだ。戦って負けるのならいい。戦わないのが一番ダメなんだ」と熱い思いを語っていた。指揮官は「ウタカはもっと(激しく)いきたい、と言っているほど。今は我慢してもらっているところ」と話し、負傷のリスクなどを考慮してセーブさせていたが、新エースFWの姿勢を称賛していた。

 昨季までの3―4―3布陣は、FCソウル戦(1△1)、蔚山現代戦(2△2)、J1鹿島戦(3〇1)と無敗で、伊藤監督は「ある程度チームとしてのコンセプトは頭の中に入ってきていると思う。ウタカを中心にドゥドゥら外国人選手と、どうコンビネーションができるか。そこが少し清水戦で出てくればいいなと思う」と言う。ウタカを生かす堅守速攻が清水戦での戦術的な狙いになる。

 開幕前最後の練習試合、キャンプから積み上げられてきた戦術に気持ちが加わる。伊藤サッカーがいよいよ完成に近づいてきている。(西村 國継)

 ◆小出主将信玄カブトで「優勝と昇格」を宣言

 ヴァンフォーレは15日、選手、スタッフ、フロントら50人が甲府市内の武田神社で必勝祈願を行った。伊藤監督は「“昇格”の2文字です」と2年ぶりのJ1復帰をあらためて宣言。武田信玄公のカブトと羽織を身につけた新主将のDF小出悠太(24)は「すがすがしい気持ちになった。J1昇格、J2優勝が目標です」と力強く宣言した。

サッカー

×