【甲府】新戦力〈9〉FW宮崎純真、貪欲に吸収し開幕ベンチ

スポーツ報知
ドリブル突破を試みる宮崎

◆FW宮崎純真(18)=山梨学院高=

 1年目からブレイクの予感は漂う。9日まで行われていた静岡、宮崎キャンプの練習試合では、主にシャドー(下がり目のFW)で起用され、持ち味のドリブルで積極的に仕掛けた。「得意な形では通用するところもあったので、自信を持ちたいです」。クラブ関係者も「自分で何とかしてやろうという姿勢が見えた。強みを出し切ろうとしていた」と話していた。

 昨夏の全国高校総体では山梨学院のエースとして5ゴールを挙げ、チームを日本一に導いた。それでも甲府加入直後は、いきなりプロの壁にぶち当たった。「思っていたよりもできないことが多くて…」。特に、ポゼッションに関して「チーム的に今まであまりやってこなかったので」と戸惑いも見せた。「ボールを持っていないときの動きも『まだまだ』って言われて」と自身に足りないところを突きつけられた。

 課題がはっきりしている分、伸びしろはある。「いろいろ吸収していきたいです」と貪欲な姿勢を示す。「少しずつ動けるというか、(プロの)スピードにも慣れてきているので」と手応えも口にした。

 高1時の全国選手権で背負い「点も決めていて、縁起のいい番号」という19番で臨む。FWだけに得点に絡む仕事が期待されるが「一番最初の(目標の)ベンチ入りを早くしないと(得点数などは)見えてこない」と地に足を付けている。開幕ベンチ入りも「狙わない理由はないので」と意気込んだ。インタビューは照れるため苦手だというが、ピッチの中ではどんどんアピールしていく。(古川 浩司)

 ◆16日にU18Jリーグ選抜

 宮崎は同じ山梨学院のDF大石悠介(3年)とともに日本高校サッカー選抜の一員として、16日に埼玉スタジアム2002で開催される富士ゼロックススーパー杯の前座試合(対U―18Jリーグ選抜)に挑む。15日は埼玉県内で調整。流通経大と練習試合(25分×3本)を行った。

 0―3で敗れたが、宮崎は1トップやシャドーで1、2本目に出場。ドリブルでチャンスを作ったものの、決定機を決めきれず「明日(16日)です」と気持ちを切り替えた。

 J1札幌MF檀崎竜孔(りく、青森山田3年)らがクラブの事情により不参加となったため、宮崎はJリーグ加入組としては高校選抜唯一の選手となった。「点を取って結果で見せられたら」とチームを引っ張っていく自覚は十分だ。

 ◆宮崎 純真(みやざき・じゅんま)2000年4月10日、東京・府中市生まれ。18歳。5歳からサッカーを始め、FC多摩から山梨学院高に進み、今季J2甲府入り。173センチ、66キロ。血液型AB。家族は両親、弟、妹2人。

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