【札幌】MF深井、開幕戦自身初勝利へ「ファウル気味でも、相手を吹っ飛ばす気持ちでやる」

スポーツ報知
FW藤村(奥)に競り勝ち、ボールを奪い取るMF深井

 J1北海道コンサドーレ札幌のMF深井一希(23)が、自身初の開幕戦勝利へ湘南を吹っ飛ばす。札幌は21日、熊本キャンプを打ち上げ、23日の開幕戦(対湘南、16時・BMWスタジアム)に向け、神奈川入り。ボランチで先発が確実な深井は、デビュー以後故障に苦しみながらも昨季初めてシーズンを完走した。更なる飛躍を目指し、開幕から闘志を前面に押し出し、相手を屈服させる戦いを誓った。

 開幕戦への熱い思いを、深井が強い言葉に込めた。熊本キャンプを終えた21日、「走って戦える勢いのあるチーム」と湘南を警戒した。その上で「ただ、試合の入りで出はなをくじけば、札幌は強いと思わせることができる。例えファウル気味でも、相手を吹っ飛ばす気持ちでやる」。気持ちを前面に押し出したプレーで、主導権を握る。

 自我を押し殺し、復活へとこぎ着けた。2013年のプロ入りから、前十字靱帯(じんたい)断裂などで両膝を5度も手術した。しかし昨季は独自の調整を貫き、離脱なしで走りきった。「試合後のリバウンドが常にあったが、自分の体は他の人とは違うと冷静に考え、チェックしながらやってきた」と深井。前日をランニングのみで終え、試合に臨んだこともあったし、違和感があれば無理せず休んだ。患部の状態を優先させたやり方で28試合に出場。札幌4位躍進の原動力となった。

 今季は更なる飛躍だけを心に期す。昨季のフル出場はわずか2試合。「今年は90分出て、パフォーマンスも上げないといけない」と、より多く勝ち点を得るために貢献する事を強調した。ペトロヴィッチ監督のサッカーでは、深井がGK具からパスを受け、攻撃の起点となる形が多い。「守備の際もスイッチを入れる役割だから、僕が活躍するかしないかで結果も大きく変わる。いい時も悪い時もあると思うが、戦う姿勢だけは全試合で見せたい」と闘志を出し惜しみせず、2年連続完走する覚悟だ。

 開幕戦の初出場は2017年。チームはそこから2年連続で開幕戦を落としている。「最善の準備はしてきたので、いい状態で開幕を迎えられる。若いチームが自信を持って1年を戦えるように導きたい」と深井。来月24歳になる年男は、札幌の中心としての自覚を胸に、まずは開幕戦で白星を奪う。(砂田 秀人)

 ◆完全復活を福森が宣言

 DF福森晃斗(26)が完全復活を宣言した。熊本キャンプ2日目の14日に発熱を伴う体調不良となり、5日間、練習を休んだが、湘南戦のメンバーに入った。福森は「ケガでないし、パフォーマンスも落ちていない。いい状態で開幕に臨める」と不安を一掃した。チーム4年ぶりの開幕戦勝利へ「ここ3年の流れを変えるためにも、今年こそスタートダッシュを切りたい」と意気込んだ。

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