【甲府】伊藤監督、「出端(でばな)をくじく」敵地開幕、勝って勢いを!

スポーツ報知
前線へパスを出すMF佐藤和(左)(右から新井、横谷)

 開幕戦のキーワードは先手必勝だ。J2ヴァンフォーレ甲府は、あす24日、大宮とのリーグ開幕戦(NACK)を迎える。伊藤彰監督(46)は「どう出端(でばな)をくじくか」をポイントに挙げ、アウェーの雰囲気に押されないメンタルの強さを持って臨むとした。昨季は同カードの開幕黒星から序盤6戦1勝2分け3敗の出遅れにつながっただけに、勝利で勝ち点3だけでなくシーズンを通じての“先手”も手にする。

 活気みなぎる新指揮官が、大宮戦へ向けたポイントを隠すことなく語った。「どう出端をくじくか。入り方がすごく大事になってくる。まずは、呑(の)まれないこと」。ホーム開幕戦を迎える大宮のサポーターは、これ以上ない雰囲気でヴァンフォーレ・イレブンを迎え撃ってくる。「呑まれた状態でプレーするのが、まずいけないこと。そこを呑み込むくらいで、自分たちが気持ちを入れていかないと。そこを戦える選手たちを今回は選んだつもりでいます」と言い切った。

 攻守で鍵となるボランチのMF佐藤和弘(28)も声をそろえる。「初戦の堅さはどうしても出ると思う。そういうところで点を取れたら変わるかな」と先制パンチの重要性を指摘する。「うまくいかないことも絶対あると思う。そんな中でじれずに『そういうこともある』と頭の中に置いておいてうまくやっていきたい」

 大宮とは2次キャンプで練習試合を行い1―3で敗れた。だが甲府は従来の3―4―3でなく4―3―3の新布陣をテスト。大宮もDFラインこそ高木琢也新監督(51)=前長崎=が今季から投入した3バックだったが、中盤から前の構成は変えてくると想定しており、参考にできたのはFW大前、FWフアンマ(前長崎)ら個々の選手の能力くらい。実質的に初顔合わせだからこそ、機先を制すことが、より重要となる。

 「(全試合の)42分の1だが、波に乗るためには勝ち点3は絶対に必要。勝ち点を稼げるようなゲームをしていきたい」と話す伊藤監督は、昨年に甲府に入る以前は大宮の下部組織で指導者としての経験を積んできた。「勝って恩返しして、ブーイングを受けて去りたい」と自信のイレブンとともに、かつての本拠へ乗り込む。(西村 國継)

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