【清水】FW北川航也、自身初の開幕弾「ドグにささげるゴールです」

スポーツ報知
前半、先制点を決めた清水FW北川(カメラ・谷口 健二)

◆明治安田生命J1リーグ第1節 広島1―1清水(23日、Eスタ)

 清水エスパルスは広島と1―1でドロー発進した。前半30分、日本代表FW北川航也(22)が自身初の開幕弾。後半12分に失点したが昨季2位を相手に敵地で貴重な勝ち点1を挙げ、昨季から続く不敗を8に伸ばした。ジュビロ磐田は本拠で昨季J2王者の松本に1―1。途中出場のFW川又堅碁(29)が後半26分に同点ヘッド。北川と同じく自身初の開幕弾でチームを救った。

 一瞬の隙を逃さなかった。前半30分、清水MF中村のボールをMF金子がワンタッチで流す。DFの背後に抜け出した北川は1テンポ置いて左足を振り抜いた。「ボールが若干後ろに来たので慌てることなく待って打てた。GKの届かない所に流し込むだけだった」。開幕弾はプロ5年目で初。エースは「(不整脈で離脱中の)ドグ(ドウグラス)にささげるゴールです」と胸を張った。

 ペースを握った前半は、シャドーの金子、中村と連係してチャンスを作った。「2人は常に自分を見てくれている。縦のコンビネーションが良かった」。頼れる助っ人が不在の中、細かくパスをつないで奪った今季1号は、目標に掲げたリーグ前半戦での2桁弾に弾みをつけ、代表定着へも価値ある一撃だ。

 アジア杯は5試合に出場したがノーゴール。慣れない1トップでの起用もあり、苦しんだ。DF長友からは「ミスしてもやり続けることが大事。誰もがミスして大きくなった」と諭された。「代表の舞台に立つには結果を残すしかない。妥協してはいけないし、自分に重圧をかけなければ」。開幕3日前の20日。主力は午後練習が免除されたが、エースはピッチで黙々と走り込み、決戦に備えた。

 後半はシュート0。それでも「勝ち点1は次につながる」と前を向いた。次は3月2日にホーム開幕・G大阪戦。「勝ちロコするための努力をする」。オレンジに染まる本拠で今度は勝利の雄たけびを上げる。(武藤 瑞基)

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