【札幌】早坂、次こそ横山に白星届ける 脳腫瘍手術の親友に「自分たちも出来ることを」

スポーツ報知
チームメートと話しながらランニングする札幌MF早坂(右)

 J1北海道コンサドーレ札幌のMF早坂良太(33)が24日、今度こそ親友へ白星を届けることを誓った。23日の開幕戦(対湘南)は、昨季まで在籍し昨年12月31日に脳内の腫瘍摘出手術を受けたDF横山知伸(33)が駆けつけるも、0―2で敗れた。横山とは17年にそろって札幌入りしてから公私ともに親しい。3月2日、アウェー・浦和戦で今季初勝利をプレゼントする。チームは湘南戦から一夜明けたこの日、熊本市内で練習した。

 親友だからこその言葉で、早坂が雪辱への思いを強くした。横山が見守った前で敗れた湘南戦から一夜明けた24日、「ヨコの前で勝てれば一番良かったが」と口にしたあと、こう続けた。「頑張ってるヨコに、頑張れと言うのは違うと思うから。ヨコも出来ることをやって、自分たちも出来ることをやっていくしかないから」。そう浦和戦での今季初勝利を、胸に期した。

 17年に横山は大宮、早坂は鳥栖から札幌に加入した。横山が1学年上もすぐ親しくなり、私生活でもよく行動を共にした。昨年12月31日の手術後は、何度も病院を訪れ、「部屋で自転車をこいだりしてて。順調にやっているなと」と復帰を目指す姿を見て来た。だからこそ湘南戦後も「いつも通り接するのが一番」と、横山が旧知の仲間と交流している間も終始笑顔をみせ、バスの出発直前まで真横にいて言葉を交わし続けた。

 昨季までで契約満了となったが強い絆で結ばれる横山に、今度こそ朗報を届ける。「湘南戦は流れは悪くなかったしチャンスも作れたが、勝ち切らないと上位には行けない。うまくバランスを取りながら、勝ちにこだわってやっていきたい」。チーム4番目のベテラン早坂が豊富な経験を注ぎ込み、札幌を最良の方向へと導いていく。(砂田 秀人)

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