【宏太’Sチェック】昨年より進化ももっとトライを

スポーツ報知

◆明治安田生命J1リーグ第1節 湘南2―0札幌(23日・BMWス)

 開幕戦勝利はならなかったが、僕自身は心配していない。去年より良くなっている部分はたくさん感じられた。荒野と深井のボランチ2人は守備の部分でいい働きをしていた。個々のプレーだけでなく、何より湘南を後ろに引かせる状況を作っていた。それも1ランク上のチームになった証拠。ただ今季はそういう対応をされることも多くなるだろうから、そこを打開するためのプレーは必要にはなる。

 無得点の要因は、特に前半、押し気味に試合を進めながらも点が入らないことで攻め急いだから。もう少し後ろでじれずにボールを回し、落ち着いてやればいい。パスをつなぐのは間違いなくうまくなっているのだから。サッカーはゴールをするためにやるもので、ボールをきれいに回すためにやるものではない。得点するために、どうつなげばいいか逆算して考えていけば今の札幌なら点は取れる。

 あとはもっとトライすること。ゴール前で打てないのならパスを選択してもいいが、シュートよりパスの優先順位の方が高くなっては意味がない。後半途中から入ったルーカス・フェルナンデスは自らドリブルで仕掛け、チャンスを作っていた。キャンプでは皆がそういうトライができていたのだから。試合でも示していかないと。

(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

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