いわきFC、5発でJヴィレッジ再開記念試合盛り上げた

スポーツ報知
マークを受けながらクロスを上げるいわきFC・吉田知(右)。後半4分に得点を挙げた

◆Jヴィレッジ再開記念試合 いわきFC5―0福島ユナイテッド(24日)

 4月のJヴィレッジ全面再開を記念して、ともに福島県に本拠を持つJ3福島ユナイテッドと東北1部いわきFCの福島ダービーが24日、Jヴィレッジスタジアムで行われた。いわきFCが、唯一の福島県出身の在籍4年目FW吉田知樹(21)が得点するなど5―0で大勝。両チームとも福島を盛り上げる役目を担いながら、今後も競い合っていく。

 大勢のファン、サポーターの前で、いわき市出身の吉田知が輝いた。後半開始から出場して4分後、左サイドから中央へドリブルしながら右足を強振した。「早い段階でゴールを決められてよかった」。地元選手の得点で勢いづいたいわきFCは後半だけで4点を奪い、カテゴリーが2つ上の福島に大勝した。

 吉田知は「(Jヴィレッジでのプレーは)小学校以来かな。久しぶりにここでできて楽しかった」と笑顔を見せた。Jヴィレッジは東日本大震災後、福島第一原発事故の対応拠点となり全面封鎖。スタジアムの芝生部分も駐車場となり、多くの方々の尽力を経て迎えた再開記念試合だった。

 田村雄三監督(36)は試合前、「絶対倒れるな、90分間足を止めるな。きょうはそういう日だ」とチームを鼓舞した。持ち味のフィジカルを生かした力強いプレスを随所にみせ、2183人が集まったスタジアムを何度もわかせた。

 東北1部リーグは4月に開幕。5月に天皇杯福島県大会決勝があり、福島との再戦が予想される。「結果を残してチームを引っ張っていけたらいい」と気合十分の吉田知が、これからも地元の期待を力に変えて躍動する。(有吉 広紀)

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