【札幌】武蔵、敵地浦和戦で初埼スタ弾決める「ゴールを決めたいと毎年思っている」

スポーツ報知
跳び上がってボレーシュートを放つ札幌FW鈴木(右)

 J1北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(25)が、鬼門を打ち破り初先発を勝利で飾る。札幌は28日、熊本市内でアウェー・浦和戦(2日)に向け、紅白戦を行った。今季加入した鈴木は主力組に入り、スタメンが濃厚だ。開幕の湘南戦は後半31分から出場も得点はなかったが、過去4戦無得点の埼玉スタジアム2002でゴールを決め、悔しさを晴らす白星を挙げる。

 訪れた初先発のチャンスに、鈴木の表情が引き締まった。湘南戦の0―2完封負けから、初白星を目指す戦い。「簡単にはいかない試合」と浦和を警戒しつつも、冷静に、勝利への道筋を思い描いた。「一人ひとりがやるべき事をやる。その上で自分の特徴を生かして勝負したい」。最前線で存在感を示していく。

 研ぎ澄ましてきた武器を発揮し、流れを変える。最大の持ち味は「DF裏への抜け出し」と鈴木。185センチの高さと50メートル走5秒台の類いまれな身体能力に甘んじることなく、動き出しのタイミングと予測力を高めてきた。28日の紅白戦ではスタメン抜てきの一因となった特徴を発揮。マークを外し、左クロスを右ボレーで決めた。強みを好結果に結び付け、起用に応える。

 開幕戦では後半31分からピッチに立った。0―1の同40分、右クロスに頭から跳び込むもGKの正面をついた。「追い付けるチャンスを逃したのは悔しい」と口にはしたが、後ろは振り返らない。「勝つ試合もあれば負ける試合もある。次に向けてどれだけ切り替えて準備できるかが大事」。その言葉通りの態勢は、心身とも整っている。

 浦和戦の会場・埼玉スタジアム2002では、過去4試合に出場するも無得点。「小学校の時によく見に行っていた会場。ゴールを決めたいと毎年思っているがまだないので。頑張りたい」と鈴木は鬼門突破を誓った。1月の加入も「僕は人見知りだが、自分でも来て2か月とは思えない」と笑う程、チームに溶け込んでいる。勝利に直結する働きをし「札幌の武蔵」としての地位を、名実とも盤石のものとする。(砂田 秀人)

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