【川崎】中村憲剛「置いた瞬間に入ると思った」FKで15年連続弾

スポーツ報知
前半9分、直接FKを決め、ゴールパフォーマンスを披露する川崎・中村(カメラ・宮崎 亮太)

◆明治安田生命J1リーグ第2節 川崎1―1鹿島(1日、等々力陸上競技場)

 今季から主将に就任したDF内田篤人(30)が公式戦初先発した鹿島は、3連覇を狙う川崎と1―1で引き分けた。川崎MF中村憲剛(38)のJ1リーグ15年連続となるゴールで先制されたが、内田のアシストからFW伊藤翔(30)が公式戦3戦連発となる同点弾を決めた。鹿島の象徴的存在だったMF小笠原満男氏(39)からキャプテンを引き継いだ内田が目指す主将像を、岡島智哉記者が「読み解く」。広島はホームに迎えた磐田と0―0で引き分けた。

 完璧な一撃だった。前半9分、約20メートルの直接FK。MF中村は「ボールを置いた瞬間に入ると思った」。右足を振り抜くと、8人の高い壁を越えた後、ボールは鋭くカーブを描き、先制のネットを揺らした。昨年5月20日の清水戦以来となるFK弾。「全てのフィーリングが完璧だった」と、相手GKが一歩も動けない軌道で、史上2位タイとなるJ115年連続得点を奪った。

 今年10月には39歳を迎える。昨季は代表などで共に戦った川口能活、小笠原満男、楢崎正剛、中沢佑二の各氏が引退し、「悲しいし、さみしい」と言った。それでも、「僕らくらいの年齢になると、刺激がなくなってくる。今の刺激は、常に新しいサッカーにトライすること」。昨季までの地上戦中心の戦術からFWレアンドロダミアンという高さを加え、リーグ、ルヴァン杯、天皇杯、ACLの「4冠」を見据える。

 開幕から2戦連続ドローに終わったが、F東京戦同様ボールを支配し続けた。「なりふり構わず本気で守ってくる。どう崩すか」。刺激を糧とする17年目の中村が、今季もチームをけん引する。(田中 雄己)

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