【金沢】最年長DF広井、執念のチーム1号「振り抜いた」

スポーツ報知
頭でボールを折り返す金沢DF広井(中)。これが相手のクリアミスを招き自らのゴールを生んだ(カメラ・三須 慶太)

◆明治安田生命J2リーグ第2節 岡山2―1金沢(3日・Cスタ)

 ツエーゲン金沢はアウェーで岡山と対戦し、1―2で敗れた。前半に先制を許し、試合終盤にも追加点を奪われる苦しい展開だったが、後半ロスタイム1分に最年長のDF広井友信主将(34)が今季チーム第1号を決めた。その後も攻勢に出たものの、ゴールは遠く、初黒星を喫した。試合終盤に待望の初得点を奪った諦めない不屈の精神で、次節の敵地・東京V戦(9日・味スタ)こそ今季初白星を手にする。

 19年の第1号は、頼れる主将の執念から生まれた。2点を追う後半ロスタイム1分だった。DF沼田圭悟(28)がゴール前へ浮き球パスを供給。広井が頭で落とすと、相手DFがクリアミスした。ボールが再び広井の前に転がった次の瞬間。右足で思い切りたたき、強烈なシュートをネットに突き刺した。

 背番号27は「圭悟もいいボールをくれて頭で折り返したら、ニアサイドに人がいなくて『あっ…』と思ったけど、またこぼれてきたので振り抜いた感じ」と説明した。チーム最年長がゲットした今季初得点で勢いづいた金沢は、同点弾を奪いに最後まで攻めたが、あと1点が遠かった。

 2年ぶりの得点を決めた広井はシティライトスタジアムと相性が良い。リーグ戦通算3得点のうち2点を決めている。しかし、最終ラインを統率する立場なだけに「勝ち点につながる得点なら良かった。僕としては2失点したことが悔しい」と唇をかんだ。

 初黒星に、柳下正明監督(59)も「立ち上がりで何人かの選手がゲームに入っていけていなかった。それがすごく残念」と厳しい表情を見せた。ただ終盤の攻勢について「最後まで諦めずにゴールを目指す姿勢が見えたことは良かった。これは我々に絶対必要なこと」とも話した。広井は「次は前の選手が点を取って波に乗ることを望んでいる」と攻撃陣の奮起を促した。次節の相手の東京Vから、今度こそ今季初勝利をもぎ取る。(三須 慶太)

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