【札幌】MF深井、昨年清水に逆転負け「同じ相手に負けられない」

スポーツ報知
DF福森(奥)とボールを競り合うMF深井(カメラ・砂田 秀人)

 J1北海道コンサドーレ札幌MF深井一希が、23歳ラストマッチで、12年ぶりのホーム開幕戦勝利をつかみ取る。チームは7日、札幌ドームで9日の清水戦に向けた練習を行った。2試合連続フル出場中の深井は、11日に24歳の誕生日を迎える。札幌が本拠地初戦を制したのは2007年が最後。12年前にU―12の一員として観客席から見た1戦以来の白星で、誕生日を自ら祝う。

 雪辱を果たし、最高の誕生日を迎えにいく。ホーム開幕を2日後に控えた7日、1年前の敗戦を思い返し、深井が語気を強めた。「去年と同じ状況で同じ相手に負けるわけにいかないから」。昨季の本拠地初戦も、今年と同じ札幌ドームでの第3節清水戦。序盤は圧倒しながら逆転された昨年と同じ轍(てつ)は、踏まない。

 1分け1敗で迎えた昨年のホーム開幕清水戦。全体が連動し、前半15分にFWジェイが先制するまでは圧倒しながら、3点を奪われて敗れた。後半21分までピッチに立った深井は「ミシャ(ペトロヴィッチ監督の愛称)のサッカーにまだ慣れてない部分もあり、1点返されてガクッとしたところがあった」と振り返った。1勝1敗で迎える今年、明確な違いは感じ取っている。「今は仮に先制されても取り返せる自信があるから」。どんな展開になろうとも、勝利への確信は揺るがない。

 歴史を変える。札幌がホーム開幕戦を勝ったのは07年が最後。鳥栖を1―0で破り、J2優勝の足がかりとしたその戦いを、12歳の誕生日前日に深井は観客席から見ている。「細かい内容までは覚えていないが行っていた」。同じ年男として迎える今年は、自らピッチ上で白星をたぐり寄せる。「1試合で評価が変わる世界だから、常にいいプレーを見せないといけない。観客も来ていい雰囲気を作ってくれると思うので。内容にもこだわってやりたい」。全力で2連勝を目指す。

 5度目の膝の手術から復帰した昨季、ペトロヴィッチ監督が就任した。「自分が戻ったタイミングでミシャが来て。去年は大けがもなく出来て、いい感じでここまで来られているなと」。昨季は2試合のみだったフル出場数に既に並んだ。復活を果たし、攻守の要として札幌の躍進に欠かせない存在となった深井が、24歳を最良の年とすべく、清水を討つ。(砂田 秀人)

サッカー

×