【仙台】ＭＦ吉尾海夏、今季リーグ戦初出場へ「貪欲」　１０日ホームで神戸戦

　レギュラー奪取だ。Ｊ１仙台のＭＦ吉尾海夏（２０）が１０日の神戸戦（午後２時、ユアスタ）で今季リーグ戦初出場へ猛アピールしている。６日のルヴァン杯の鳥栖戦（３〇１）で今季公式戦初出場を果たした２０歳は、随所で質の高いプレーを披露。８日の紫山サッカー場での練習は、渡辺晋監督（４５）がゲーム形式で行い、それぞれの競争心をあおった。

　激しい球際の攻防で吉尾が力強くボールを奪い取り、好機を作った。闘志あふれるプレーを見せ、神戸戦へ向けて好調をアピールしている。吉尾は、「アピールして貪欲に先発を狙っていきたい」と気合を入れた。

　今季リーグ戦１分け１敗の仙台は、６日の鳥栖戦では先発全員を総入れ替え。２得点を挙げたＦＷジャーメイン良（２３）をはじめ、今季横浜Ｍから期限付き移籍加入の吉尾ら控えの選手が力を発揮し、今季公式戦初勝利を挙げた。この日の実戦練習では、リーグ戦の先発組と鳥栖戦の先発組をほぼ固定し競わせた。指揮官は「競争心をあおった。みんないい目つきだった。誰がスタメンでも自信をもって送り出せる」と手応えを話した。

　今季仙台はリーグ戦５位以内とタイトル獲得を目標に掲げている。大型補強がかなわない以上、昨季エースに成長し、ＣＳＫＡモスクワへ移籍したＦＷ西村拓真（２２）のような若手の台頭が必要だ。キャンプから練習、実戦で存在感を示す吉尾とジャーメインは神戸戦で先発のチャンスも十分ありそうだ。タレントぞろいの神戸に力を示し、覚醒のシーズンの一歩を踏み出す。（小林　泰斗）