【清水】札幌に5失点惨敗 布陣変更が裏目、ヨンソン監督「ミスを重ね、罰を食らった」

スポーツ報知
顔に手を当て戦況を見つめるヨンソン監督

◆明治安田生命J1リーグ第3節 札幌5―2清水(9日・札幌ド)

 清水エスパルスはアウェーで札幌に2―5で惨敗した。前節のG大阪戦も2―4で、2試合連続4失点以上するのはJ2降格した15年9月以来。ヤン・ヨンソン監督(58)の布陣変更が裏目に出て守備が崩壊した。

 受け入れがたい現実が目の前に広がっていた。終了と共に北海道まで駆けつけた清水サポーターも静まりかえった。開幕から3戦勝ちなしは13年以来。公式戦4試合12失点と守備のほころびが修正できない。就任後ワーストとなる1試合5失点を喫したヨンソン監督は「ミスを重ね、罰を食らった」と声を落とした。

 大胆な“手術”は失敗に終わった。指揮官は「中盤の攻撃を厚くし、高い位置で攻撃したい」と、キャンプから取り組んできた3バックから4バックに変更。エウシーニョを右MF、金子を左MFに回した。だが相手のサイドチェンジに振り回され、全く歯が立たない。前半19分、スルーパスから失点。同ロスタイムにはエウシーニョが突破を許したのを発端に勝ち越しPKを献上してしまった。ホロ苦の清水デビューとなった助っ人は「理想的じゃない。試合勘もなかった」とうなだれた。

 後半は対人の弱さを露呈し、アンデルソンロペスに好き放題やられて3発ぶち込まれた。金子が「相手のストロングを消さないとそうなる」と言えば、17年7月8日のG大阪戦以来、609日ぶりのゴールが空砲となってしまったDF松原も「自分たちの甘さが出てる」と厳しい表情だった。

立て直し急務 開幕から先発や布陣を変えているが3試合で獲得した勝ち点は1。始まったばかりとはいえ、早急に立て直さなければ目標の5位はかすんでいくだけだ。今後は13日にルヴァン杯のダービー、17日にリーグの神戸戦とまだ連戦が続く。松原は「危機感を持って前に進んでいく」と話した。この言葉を全員が共有できなければ、清水はさらに深い森に迷い込むことになる。(武藤 瑞基)

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