【金沢】プロ初先発・小松が先制の初ゴールも 無念逆転負け「勝てなくて悔しい」

スポーツ報知
プロ初ゴールとなる先制弾を決めた金沢FW小松(左から2番目)を中心に歓喜の輪ができた

◆明治安田生命J2リーグ第3節 東京V2―1金沢(9日・味スタ)

 ツエーゲン金沢は敵地で東京Vと対戦し、1―2で敗れた。J1松本から育成型期限付き移籍で新加入したFW小松蓮(20)がプロ初先発。前半8分、プロ初ゴールを決め先制したが、その後2失点し悔しい逆転負けとなった。これで開幕3戦で勝利なし。ホーム開幕となる次節の町田戦(17日・石川西部)でこそ、待望の今季初勝利を奪う。

 記念の試合で、小松が鮮やかなプロ1号を決めた。前半8分だ。MF大石竜平(22)が強烈なシュートを放つと、相手がブロック。ゴール前中央のこぼれ球をFW垣田裕暉(21)が右後方に流した。待ち受けた小松がダイレクトで左足を振り抜くとボールは左ポスト内側をたたき、ゴールへと吸い込まれた。小松は「受ける前からコースは見えていた。カキ(垣田)がこっちを見ていてくれたので、狙ったところにシュートを打つだけだった」と振り返った。

 キャンプ中の練習試合では、チームトップの7得点。開幕2試合で1得点と苦しむ中、柳下正明監督(59)は「キャンプを通していい状態でやれていたので」と背番号9をスタメンに抜てきした。プロ初先発でいきなり結果を残し、指揮官の期待に応えた。

 世代別日本代表経験の実績を持つが、J1松本(昨季はJ2)でプレーしたプロ1年目の昨季は故障にも悩まされ出場なしに終わった。産業能率大を中退してまで飛び込んだJリーグだったが、悔しさしか残らなかった。

 東京五輪世代ということもあり、大舞台に出るには今季の活躍が不可欠。そこで「攻撃的なチームに行きたかった」という理由で金沢へ移籍。「練習試合でも点を重ねることができていたので、公式戦でも点を取りたかった。初先発で早い時間帯に取れたので、少しホッとした」と正直な思いを口にした。

 だが、メモリアルの1発で今季初勝利に導くことはできなかった。小松は「もう1、2点積み重ねられるようにしないと。自分が決めたからこそ勝てなくて悔しい」と唇をかんだ。柳下監督は「前節の岡山戦もそうだったが(ゴールにつながる)直接のミスで失点した。この悪い流れを断ちきらないと」と語った。

 次節はホーム開幕戦。小松は「チームが勝利ができるようにがんばる」。今度は白星に導くゴールを決める。(三須 慶太)

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