【甲府】4年ぶりホーム開幕白星!最多1万5665人サポに応えた

スポーツ報知
前半41分、追加点を挙げたFWウタカ(左)は笑顔で駆けだす

◆明治安田生命J2リーグ第4節 甲府2―0長崎(17日・中銀スタ)

 ヴァンフォーレ甲府は17日、山梨中銀スタジアムで長崎とのホーム開幕戦に臨み、2―0で快勝。FWピーター・ウタカ(36)の2ゴールで3連勝を飾り、順位を3位に上げた。開幕から4戦での勝ち点10は、クラブ史上最多タイの歴史的好スタート。中銀スタジアムでの開幕戦動員新記録となる1万5665人のファンやサポーターが、4年ぶりのホーム開幕白星に沸いた。

 ヴァンフォーレの2019年ホーム1号は、やはりこの男だった。前半9分。FW横谷のシュートのこぼれ球が、引き付けられたように転がると、ウタカは冷静に右足で蹴りこんだ。2試合ぶりとなる今季3点目。両腕を羽のように広げるお得意のポーズで笑顔を見せながら甲府ベンチまで走った背番号9を、歓喜の輪が包んだ。前半41分の追加点もウタカ。内田のCKが絶妙の高さでニアサイドでジャンプした敵味方の頭上を超えた所を右太ももで体ごと押し込み、突き放した。

 ホーム開幕戦勝利を、観客も後押しした。クラブはこの一戦に向け、J2開幕戦の観客数では過去最高だった1万3211人(08年・対岐阜)超えを目指し、選手も街頭でビラを配るなどの集客キャンペーンを実施した。心配された雨もパラついた程度で、発表された観客数は1万5665人。J1を含めてのホーム開幕戦記録(11年・1万5040人、対磐田)をも上回った。「ピッチに出た瞬間に『あ、すごいな』と。恥ずかしい試合はできないと思った」と伊藤彰監督(46)が印象を語ると、ウタカは「ファンタスティック! アメイジングだった! サポーターからのエネルギーは僕らに届いた。俺たちはもっともっと良い試合を見せていかないといけない」とサポーターに感謝した。

 歴史的なスタートダッシュだ。開幕4戦中無失点が3試合。勝ち点10は09年以来の最多タイだ。指揮官は「アウェー3戦を勝ち点7でこれたことが、チームに力を与えてくれた。全42試合が終わってどこにいるかが問題だが、良いスタートを切れたという現状には満足している」と、努めて冷静に話した。アウェー3連戦のあとはホーム連戦。金沢戦(23日)で勝つか引き分けて、開幕5戦無敗となれば、クラブ史上初になる。記録づくめの序盤戦を突き進むヴァンフォーレの勢いは、まだまだ止まらない。(西村 國継)

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