【宏太’Sチェック】鹿島との差は「攻守の切り替え」

スポーツ報知
後半、チャンスで決められず頭を抱える鈴木(中央)

◆明治安田生命J1リーグ第4節 札幌1―3鹿島(17日・札幌ド)

 札幌の出来が悪かった訳ではなかったが、鹿島の方が守備から攻撃への切り替えが早く、誰をどう経由すれば得点につながるか、チームとして分かっていた。相手のDF面を考えると勝てるチャンスはあったと思うが、序盤の押し込んだ時間に点が取れず、前半12分という悪い時間帯にやられると、勝つのは難しくなる。

 勝負どころでの差が出た。鹿島はチャンスの際にはスピーディーに攻め、各人がきっちり仕事をしていた。札幌は同様の場面でも少し時間がかかり、生かせないことが多かった。

 日本代表に選出された鈴木も機能しなかった。1トップを務める選手に大事なのは、ゴール前で力を発揮すること。サイドにこそ流れなかったが、シャドーの選手のように後ろに下がったところでボールを取られてイライラし、大事なところでゴール前にいない場面もあった。もっと前線にどっしり構えて、パワーを使う態勢を整えるべきだった。

 連勝は止まったがまだ2勝2敗と五分の星。やっているサッカーはいいのだから、一度の勝ち負けで一喜一憂する時ではない。内容を突き詰め、今の形に積み上げていくことで、より結果を出せるチームになっていける。(吉原宏太、1996~99年札幌FW)

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