乾貴士「最後の移籍」スペインL初となる選手の母国でベティス入団会見

2018年7月13日6時0分  スポーツ報知
  • スペイン1部リーグのベティスのユニホームを着てポーズをとる乾(カメラ・清水 武)
  • スペイン・ベティスの場所

 日本代表MF乾貴士(30)が12日、都内のスペイン大使館でスペイン1部・ベティスの入団会見を行った。同リーグ史上初となる国外選手の母国入団会見で、契約は2021年までの3年間。背番号はロシアW杯でつけた「14」に決定。「これが最後の移籍になる。一年一年頑張り、その上で4年後に(メンバーに)選ばれれば一番いい」と22年カタール大会を見据えた。

 緑と白を基調としたユニホームを着た乾は、堂々と宣言した。ロシアW杯で輝きを放った背番号「14」は、自ら希望したもの。「今年で30歳になった自分にとって、おそらく最後の移籍になる。まだ4年後は見ていないが、一年一年頑張り、その上でまた選ばれれば一番いい」と34歳で迎えるカタールW杯へ不退転の覚悟を示した。

 ロシアW杯で最も評価を上げた日本人の一人だ。大会直前まで右太ももの血腫に悩まされながらも、1次リーグ2戦目のセネガル戦で得点。決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦では鮮やかなミドルシュートを沈め、稲本潤一(日韓大会)、本田圭佑(南ア大会)に続き、日本人3人目となる1大会2得点をマーク。16強入りに貢献し、スペイン紙が選ぶW杯ベストイレブンに選ばれるなど評価は急上昇。この日の会見に同席した同クラブのゼネラル・ダイレクターのラモン・アラルコン氏は「プレーの勤勉さ、謙虚さ、チームプレーができること。この3つが重要で、(乾は)全てにおいてレベルが高い」と獲得理由を説明した。

 同リーグ史上初となる国外選手による母国入団会見にはクラブ関係者に加え、リーグの東南アジアや日本などを担当するプロジェクトマネジャーも同席するVIP待遇。130人の報道陣が集まり、会場のスペイン大使館前には約30人のファンが出待ちするなど“W杯フィーバー”が冷めることはない。つかの間のオフを家族と過ごしている乾は「電車に乗る度に指をさされるし、プールに行くだけで盗撮される(笑い)。子供の運動会に行ったら子供たちが寄ってきたり、W杯の影響をすごく感じている」と明かした。

 一度は全力で慰留したエイバルへの残留にも傾いたが、「魅力的なサッカーのスタイル。挑戦したい」と覚悟を決めた。26日からチームに合流し、28日からのイングランド遠征、ポーツマスとの練習試合(8月3日)で実戦デビューが濃厚。「とにかく楽しみでしかない」。満面の笑みを浮かべ、ロシアW杯でつかんだ自信をみなぎらせた。(田中 雅己)

 ◆ベティス 1907年創立。本拠地はアンダルシア州セビリア。ホームスタジアムは、ベニート・ビジャマリン(5万2132人収容)。昨季は1部6位で、主な獲得タイトルは1部優勝(34―35年)、スペイン国王杯優勝2回(76―77年、04―05年)。クラブカラーは緑と白。

 ◆乾 貴士(いぬい・たかし)1988年6月2日、滋賀・近江八幡市生まれ。30歳。野洲高2年時に全国高校選手権で優勝し、2007年に横浜M入団。08年にC大阪へ期限付き移籍。11年にドイツ2部ボーフムに移籍し30試合7得点。12年に同1部フランクフルト、15年からスペイン1部エイバル、今年6月に同1部ベティスに移籍。国際Aマッチ通算31試合6得点。169センチ、59キロ。既婚。

海外サッカー
今日のスポーツ報知(東京版)