謎多き秘密主義国家トルクメニスタン…昨年公式戦2試合のみ、公式HPも公式記録もなし

スポーツ報知
日本戦に向け練習で汗を流すトルクメニスタン代表イレブン

◆アジア杯1次リーグ第1戦 日本―トルクメニスタン(9日、アル・ナヒヤーンスタジアム)

 日本代表は9日、アジア杯1次リーグ初戦トルクメニスタン戦に臨む。8日は試合会場のアル・ナヒヤーンスタジアムで公式会見と前日練習を行った。

■「中央アジアの北朝鮮」の声も

 えたいの知れない不気味な国―。トルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」とも言われる秘密主義国家だ。言論は厳しく統制されており、非政府組織「国境なき記者団」が発表する「報道自由度ランキング2018」では、180か国中177位。野党は事実上存在せず、支持率90%超と報じられている独裁政権が国を動かしている。

■あてにならないFIFAランク

 サッカーにおいても極めて謎が多い。日本協会関係者も、他国と比べて情報量が圧倒的に少ないことを示唆している。FIFAランクは出場24か国中23番目の127位だが、昨年の公式戦はわずか2試合。ランキングの上がりようがないため、その実力は未知数だ。

■午前練習ドタキャン×3日

 サッカー協会の公式ホームページは存在せず、AFC(アジア・フットボール連盟)が公表している各選手のA代表通算試合数、ゴール数も、正確な記録が残っていないのか空欄状態。AFCの発表では5~7日まで当地で2部練習を行うとしていたが、日本の取材陣を煙に巻くためか、3日間とも午前練習をドタキャンし、日本と同時刻に行われる午後練習のみで調整した。

■波乱続く大会初戦

 唯一の欧州組で、チェコ1部でプレーするMFミンガゾフは「香川真司のような実力者が何人かいないことは知っている。だが野心を持った若い選手と戦う方が我々にとっては難しいこと。最善を尽くしてプレーしたい」と意気込む。前回Vのオーストラリアがヨルダンに敗れ、タイもインドに大敗するなど波乱が続く大会初戦。日本は謎多き国との暗中模索の戦いを強いられる。(岡島 智哉)

 ◆トルクメニスタン 中央アジア南西部に位置する共和制国家。首都はアシガバード。面積は48万8000平方キロメートル(日本の1・3倍)、人口は580万人。旧ソビエト連邦の構成国から1991年に独立。カラクム砂漠が国土の85%を占め、夏は40~50度、冬は氷点下にもなる砂漠気候。公用語はトルクメン語。

サッカー

×