ベンチでたばこ、八百長関与…ウズベキスタンは破天荒監督に“万年アジア5番手”脱却託す

スポーツ報知
公式練習でランニングするウズベキスタンのシディコフ(22)ら

◆アジア杯1次リーグ第3戦 日本―ウズベキスタン(17日、カリファ・ビン・ザイードスタジアム)

 中央アジアの雄・ウズベキスタンが確かな実力国であることは間違いない。直近のアジア杯では4大会連続で8強以上。W杯予選でも初出場の98年フランス大会予選から毎回最終予選に出場している。18年1月のU―23アジア選手権準々決勝(中国)では森保監督が指揮してた日本を4―0で下した。

 だがアジア杯は4位止まり。W杯予選でも大陸間プレーオフ進出を目指すアジア間プレーオフ(2度)が最高。大一番で力を出せず、常に日本、韓国、イラン、オーストラリアに続くアジア5番手の地位に甘んじてきた。そこで白羽の矢が立ったのが、実績は確かだが性格に難ありの勝負師・クーペル監督(63)だった。

 18年8月に就任した指揮官は、数々の逸話を持つ。かつては試合中にも関わらずベンチでたばこを一服。八百長関与の前科もある。イタリア1部インテル時代には元ブラジル代表FWロナウドと対立し、02年日韓W杯得点王は「あいつはクソ野郎だ」と言い残してチームを去った。エジプト代表を指揮した18年ロシアW杯でもメディアを利用した揺動作戦でエースFWサラーの欠場を隠蔽したクセ者だ。

 一方で一発勝負にはめっぽう強い。かつてスペイン1部バレンシアを2度の欧州CL準優勝に導き、近年も17年アフリカネーションズ杯で3大会連続予選敗退だったエジプトを決勝まで勝ち上がらせた。オーストラリアが待ち受け、日程的にも不利になる2位突破は免れたいはずだ。公式会見に出席したクーペル監督は「勝ち点3で1位突破を狙いにいく」と力を込めた。悲願の“万年アジア5番手”からの脱却へ、1位突破は譲れない。(岡島 智哉)

 ◆ウズベキスタン 中央アジアに位置する共和国。首都はタシケント。19991年に旧ソビエト連邦から独立。世界に2つしかない「二重内陸国」(国境を2回越えないと海に達することができない国)の1つ。世界有数の親日国として知られる。面積は44万7400平方キロメートル(日本の約1・2倍)。人口は3190万人。公用語はウズベク語。

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