【ウィンブルドン】錦織圭、初8強!松岡修造氏以来23年ぶり

スポーツ報知

◆テニス ウィンブルドン選手権第7日 ▽男子シングルス4回戦 錦織圭3―1エルネスツ・ガルビス(9日、英ロンドン)

 【9日=大和田佳世】男子シングルス第24シードの錦織圭(28)=日清食品=が初めて4回戦の壁を突破した。

 右上腕にテーピングをして臨み、世界ランク138位のエルネスツ・ガルビス(29)=ラトビア=のサーブに苦しめられたが第2、3セットをタイブレイクで連取。08年の初出場から10度目の出場でついに、日本男子で1995年の松岡修造以来となる8強入り。日本勢で4大大会全て8強以上に進出するのは伊達公子以来2人目となる。

 錦織が苦しみ、粘り、耐えた末に芝の聖地で初めて8強入りをつかみとった。立ち上がりはテーピングをした右肘を何度も気にかけ、治療のタイムアウトを取って応急処置を受け、薬も服用。サーブもショットも精度が悪く、元世界ランク10位のガルビスの強力サーブから2ポイントしか奪えず第1セットを落とした。

 第2セットもブレイクチャンスすらなく突入したタイブレイク1―1の場面で、渾身のリターンから流れをつかみセットを奪い返す。第3セットもタイブレイクに入り、5―2の場面で相手が滑って転倒し左膝を負傷。治療の時間でペースが乱れ12―10までもつれる死闘を制すると、第4セットは圧倒した。

 昨夏に右手首を故障し今年1月に実戦復帰。ここまで手首に大きな不安はなく結果は出ているが「復帰前だったらこういうプレーができていたのに、とかネガティブになることは最近多い。楽しくない時も、難しい時もある」という。それでも「冷静にいよう」と心がけることで、どんな劣勢でも打開してきた。

 2008年に4大大会デビューしたのがウィンブルドンだった。10度目の出場で初の準々決勝進出は1968年のオープン化以降、歴代5位タイ(12回が2人、11回が2人)の遅さ。高かった壁を越え、新たな境地を開く。

スポーツ

×