【ウィンブルドン】ナダル対ジョコビッチ、いよいよ再開

スポーツ報知

◆テニス ウィンブルドン選手権第12日(14日、英ロンドン)

 男子シングルス準決勝、ラファエル・ナダル(32)=スペイン=対ノバク・ジョコビッチ(31)=セルビア=が14日午後1時(日本時間午後9時)から開始される。前日までに第3セットを終了し、ジョコビッチが6―4、3―6、7―6でリードしている。

 13日の午後8時前。アンダーソン対イスナーの歴史に残る死闘の余韻が残るセンターコートは屋根が閉められ、照明が付いた。暮れゆくロンドンの空に白い屋根が浮かび上がる、全豪、全米で実施されるナイトセッションのような舞台。地域住民と会場との取り決めで午後11時までとタイムリミットが設けられた状態で、注目の一戦がスタートした。

 屋根が閉じられても、静かな秩序は保たれていた。全米オープンのセンターコート、アーサーアッシュのように話し続ける客の声がザワザワと反響し増幅するようなことはない。選手がサーブの構えに入れば、響くのは空調の機械音だけ。両者の力強いストロークの音がよく響く。ナダルはラインに吸い込まれるような正確無比なショットをたたき込む。対するジョコビッチは、準々決勝で錦織圭(日清食品)をはね返した鉄壁の守りで拾いまくる。待ちに待った試合に全てぶつけるような、見応えのあるラリーの応酬。サービスエースの応酬だった第1試合とは全く違う内容に、8割が埋まった観客席からは1ポイントごとに大歓声を送られた。

 タイムリミットの午後11時が近付き、第3セットはタイブレイクに突入。3つのセットポイントをしのいだジョコビッチが2度目のチャンスでセットを獲得。試合時間は2時間54分となり、規定の11時を2分超えた。主審が順延を告げると大ブーイングが起きた。

 先にコートを引き上げたナダルは勝者のように両手を挙げて声援に応えた。続いたジョコビッチも両手を大きく上に広げ、サインに応じる余裕をみせた。14時間後に再び顔を合わせる両者。本物の勝者としてセンターコートを後にするのはどちらか。

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