専大「山ごもり効果」で28年ぶりV…卓球全日本大学総合選手権団体の部

スポーツ報知
男子で28年ぶりの卓球日本一に輝いた専大

 卓球の全日本大学総合選手権団体の部は15日、墨田区総合体育館で最終日が行われ、男子は専大が28年ぶりの優勝を飾った。7月上旬に世界遺産の和歌山・高野山で3日間の“山ごもり”を行い、メンタル強化に成功。決勝で通算優勝回数で並んでいた明大を3―0で下し、単独最多18度目の頂点に立った。明大は3連覇はならなかった。女子は早大が中大との決勝を3―2で制し、3連覇した。

 伝統校の専大が28年ぶりの日本一に返り咲いた。3年連続となった明大との決勝。MVPに輝いた田添響(4年)が1番手で勝ち、勢いに乗って3―0で完勝。高宮啓監督(34)は「チャレンジ精神を持って臨むことができた優勝。選手は良くやってくれた」と涙を拭い、勝因の一つに“山ごもり”によるメンタル強化があったことを明かした。

 実績のある選手がそろいながら、過去2年、あと一歩及ばなかった。高宮監督は「力負けしているというよりも、自分たちの力が発揮できていなかった」と分析。チームを変えるため大会直前の7月上旬、選手を連れて世界遺産の和歌山・高野山にある平安時代創建の「無量光院」を訪ねた。

 集中するために携帯電話も没収し、2泊3日で泊まり込んだ。早朝から座禅、写経、草むしりや境内の掃除。卓球の練習はほとんどせず、選手から何度も「きつい」と声が漏れたが、主将の郡山北斗(4年)は「メンタル的にも強くなれたと思います」と実感。“修行”の成果が、復権につながった。(林 直史)

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