日大アメフト新監督、立命大日本一コーチの橋詰功氏

スポーツ報知

 悪質タックル問題で指導陣が刷新された日大アメフト部の新監督に、強豪の立命大でコーチを務めた実績がある橋詰功氏(54)=立命大職員、写真、立命館大アメフット部パンサーズガイド2017から=が内定したことが17日、関係者への取材で分かった。日大は内田正人前監督(62)の辞任を受け、監督を公募。7人の外部有識者による選考委員会は氏名非公表の監督候補1人を選考したと発表した。

 立命大OBの橋詰氏は1994年に立命大コーチに就任。米国へのコーチ留学を経て、攻撃コーチとして03、04年の日本選手権・ライスボウル2連覇に貢献した。立命大の付属高でも指導経験があり、現在は滋賀・立命館守山高のコーチを務めている。

 69人の候補者には元京大監督の水野弥一氏(78)や外国人指導者も推薦されていた。選考基準として選手の自主性、独立性を尊重した抜本的なチーム改革をする能力、競技を通して品格や倫理観を浸透させる方法論などがあり、橋詰氏が条件に合致した。コーチ陣は橋詰氏と選考委が協議して決める。

 日大はこの日、都内で常務理事会を開催し、選考委員会が橋詰氏を新監督の候補に選んだことが報告された。その後、関東学生連盟にも同日が提出期限だったチーム改善報告書を提出。学連は内容を精査し、今月末までに日大の秋季リーグ戦参加の可否を判断する。

 ◆米流ショットガン隊形を導入

 橋詰氏は2001年、立命大にショットガン隊形を導入した。パス攻撃が主体となる従来型ではなく、パスとランをバランスよく用いるスタイルで、全米王座に輝いたオクラホマ大で1年間学び、日本に持ち帰った。その攻撃は立命大をもじって「リッツガン」と呼ばれ、ライスボウル2連覇の原動力となった。

 日本アメリカンフットボール協会の平井英嗣理事は、橋詰氏がワイドレシーバーだった現役時代に立命大監督として指導し、コーチとなってからはタッグを組んだ。「相手が想像しにくい攻撃をつくる。学生に自由に伸び伸びとやらせるタイプ」と説明した。

 ◆橋詰 功(はしづめ・いさお)1963年8月1日、京都府生まれ。54歳。京都市立紫野高でアメフトを始め、立命大4年時に関西学生リーグ2位。94年度から2007年度まで立命大コーチ。08年度から立命館宇治高ヘッドコーチを務め、09年度クリスマスボウル準優勝。12年度から再び立命大コーチ。14年度から立命館守山高コーチ。立命大職員。

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