日大第三者委員会、沈黙貫く田中理事長に「これだけ言われて説明責任を果たさないのはあり得ない」

スポーツ報知
最終報告を行った日大の第三者委員会の(左から)磯貝委員、勝丸委員長、辰野委員長代理

 日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、日大の第三者委員会が30日、都内で最終報告記者会見を行った。

 同委員会からは委員長の勝丸充啓弁護士、委員長代理の辰野守彦弁護士、委員の磯貝健太郎弁護士の3人が出席。22枚つづりの「最終報告書」と、5枚つづりの「最終報告書要旨」が報道陣に配布された。最終報告書はこの日午前に日大側に提出されたという。

 田中英寿理事長ついて「今回の一連の出来事を顧みて反省すべきところについて、責任者としての反省声明を発表するとともに、説明責任を果たし、今後は、学生ファーストの大学運営を行う旨の宣言をすることを強く望む」と説明責任を果たすよう要望した。

 同理事長は問題の発覚以後、一度も記者会見やコメントを発表していない。勝丸委員長は「これだけ言われて全く説明責任を果たさないのは当初の第三者委員会の約束から、あり得ないと思っている」と、提言を遂行されることを期待した。

 この日、最終報告記者会見の前に日大の臨時理事会で同大職員の内田正人前監督と井上奨前コーチを解雇が決定された。同理事長の進退については「我々の職責はどういう問題があって、問題点の指摘、解決するための道筋の提示。具体的な人事処分については、日大自身、理事会、理事長ご自身の判断に委ねられる。それらの役割を最終的に担っているのは理事会、理事長自身、それぞれの方々にある。理事会がどう動くか、それは我々の予測の限りではない」と組織としての自浄作用にあるとした。

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