暑すぎる全米テニス「コート上で死ぬのはゴメン」初の休憩システムを導入

スポーツ報知

◆テニス 全米オープン第2日(28日、米ニューヨーク)

 全米オープンを主催する全米テニス協会は28日午後、「エクストリーム・ヒート・ポリシー(酷暑対策)」を施行すると発表した。男子の試合で第3セット終了後に10分の休憩を設定。

 ・選手はスタッフを同伴すること

 ・コーチングを受けることはできない

 ・どこで休憩してもいいが、再開時刻にはコートに戻ること

 ・休憩中にオフコートで治療を受けることはできない

 という条件がつけられた。女子はすでに大会初日から第2セット終了後に10分間の休憩が設けられている。同じように暑い時期に開催される全豪オープンでも一定条件を超えると屋根を閉めたり、プレーを中断する規定がある。

 この日は35度を超える気温に加えて湿度も60%以上と高く、日陰に座っているだけでもジワっと汗をかくような気候。観客席が高いコートでは風も入りにくく、照り返しもあって体感温度は非常に高くなる。午前11時開始の試合で3選手が棄権。午後5時に会見した主催者は「現時点で棄権した4人のうち2人は熱中症関連、もう1人も可能性がある」と公表した。

 男子シングルス1回戦を途中棄権したL・メイヤー(アルゼンチン)は「コート上で死ぬのはごめんだ。控室で何人か横になっているのを見た」と証言。同じく棄権したS・トラバリャ(イタリア)も「気温は36、7度で体感はもっと暑かった。あの中でポイント間を25秒でプレーするのは無理」と話した。

 N・ジョコビッチ(セルビア)は10分間の休憩中に対戦相手のM・フチョビッチ(ハンガリー)と隣あわせのアイスバスに浸かっていたことを明かした。「同じバスタブじゃないよ? そこはハッキリ言っておこう」と冗談めかした後「入った時間は45秒~1分だったけれど、とてもリフレッシュできた」と新ルールを歓迎した。

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