桃田賢斗 20年東京五輪と同会場で日本男子初V「縁起がいい体育館になった」

スポーツ報知
男子シングルス決勝、優勝した桃田賢斗

◆バドミントン ジャパン・オープン 最終日(16日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子シングルス決勝が行われ、18年世界選手権金メダルの桃田賢斗(NTT東日本)が、世界ランク26位のフェトラダブ(タイ)を21―14、21―11のストレートで下し、同種目の日本勢で初優勝を飾った。

 マッチポイントからスマッシュを沈め、ひざまずくようにして喜びと感謝を体現した。「後半はきつくて、あと何点、あと何点と数えながらやっていた。やっと終わった、優勝したという、うれしさと達成感があった」とすがすがしく語った。

 フェトラダブは、桃田と同じ1994年生まれの24歳。今大会は1回戦で世界ランク2位の石宇奇(中国)、準々決勝で16年リオ五輪金メダルのシン龍(同)を破り、勢いに乗っている相手だった。第1ゲームは16―14から5連続得点で一気に先取。第2ゲームも中盤以降で突き放し、大差で圧倒した。スマッシュが持ち味の相手のミスを誘い、要所では強打を沈めた。じわじわと点を重ねる“横綱相撲”で、世界選手権王者の貫禄を示した。

 20年東京五輪会場で行われた今大会で優勝。2年後に向けても、最高の弾みがついた。「この会場で優勝して、五輪へ自信になった。相性がいいと思うし、いい感触でプレーできた」。シャトルが飛びづらく、ラリー戦の展開になりやすい。レシーブ力と、ネット際での繊細な羽根さばきに優れた桃田の持ち味が発揮しやすい。「優勝できて、縁起がいい体育館になった」と笑った。

 ジャパンOPは「小学生の時に(映像で)見て、こういうショットが打ちたい、もっと強くなりたいと思ったきっかけの大会」と桃田は明かす。桃田に憧れて足を運んだ、たくさんの子どもたちに雄姿を見せられたのもまた、大きな収穫になった。「1球1球に食らいつく姿を見てもらえたと思う。でも、まだ林丹やリー・チョンウェイを超えたつもりはない。レジェンドと言われる選手に近づけるようにしたい」と未来予想図を描いていた。

スポーツ

×